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【メンタル本大賞®2023】参考コメント(實山美穂/元書店員)

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【メンタル本大賞®2023】
ノミネート作品 参考コメント


實山美穂
(元書店員)

現在、出版社にお勤めのため受賞審査はご辞退されました。
参考コメントとしてご紹介させていただきます。

2023 ノミネート作品

メンタル本大賞®2023 ノミネート作品一覧メンタル本大賞®2023 ノミネート7作品

 

 

評価結果・作品別コメント

1位 参考順位 あなたの「しんどい」をほぐす本
Poche 著/もくもくちゃん イラスト
KADOKAWA
2位 参考順位 「自分の感情」の整えかた・切り替えかた
高井祐子 著
大和出版
3位 参考順位 マンガでわかる 休職サバイバル術
加藤高裕 著、ミヨシ 漫画
主婦の友社

『あなたの「しんどい」をほぐす本』

『あなたの「しんどい」をほぐす本』Poche 著/もくもくちゃん イラスト(KADOKAWA) あなたの「しんどい」をほぐす本
Poche 著/もくもくちゃん イラスト
KADOKAWA
2022年12月発売

評価ポイント

  • 親しみやすいイラストで、手に取りやすい。
  • 読みやすい。
  • 温かく受け入れてくれる文章で、頑張らずに読める。

評価理由

生きづらさをまさに今、感じている人に読んでもらいたいと思える、温かさがありました。
気にしすぎてしまう、イライラしてしまう、ネガティブに考えてしまうなど、思い当たる人も多いのではないでしょうか。
私もその一人です。
頑張る自分を受け入れてくれるので、読み終わると気持ちが軽くなっているのに気がつきました。
自分のことをわかってくれる人がいると思えることは、それだけでも前向きにさせてくれます。
甘えてるわけではなく、逃げてるわけでもない、そんな風に頑張っている人に優しい作品でした。

『「自分の感情」の整えかた・切り替えかた』

『「自分の感情」の整えかた・切り替えかた』高井祐子 著(大和出版) 「自分の感情」の整えかた・切り替えかた
高井祐子 著
大和出版
2022年5月発売

評価ポイント

  • 生活臨床のワークを掛け合わせたのが、珍しい。
  • 可愛らしいイラストで手に取りやすい。

評価理由

怒りや不安という負の感情を切り替える方法として、認知行動療法のワークだけではなく、生活臨床のワークも取り入れているのが珍しいと思います。
ワークのひとつひとつは、すぐに使えるような内容です。
そして生活に取り入れ、続けやすいワークです。
生活習慣の見直しで、ストレスとうまく付き合えるようになると教えてもらえます。
世間にあるであろう、メンタルヘルスへのハードルを下げ、幅広い読者層に受け入れられそうな作品だと思いました。

『マンガでわかる 休職サバイバル術』

版元ドットコム許可書影『マンガでわかる 休職サバイバル術』 マンガでわかる 休職サバイバル術
加藤高裕 著、ミヨシ 漫画
主婦の友社
2022年11月発売

評価ポイント

  • 説得力がある。
  • 休職したい人にも、会社側にも対応している。

評価理由

精神科医で、産業医として現役の著者と、うつ病から休職・復職を経験した漫画家がタッグを組んだ作品です。
休職したい当事者にも、社員が休職したいと言う前に準備しておきたい、会社側にも対応していると思いました。
アンケート調査なども載っているので、説得力があります。
メンタルヘルス対策に力を入れる意義を強く教えてくれました。
休職中の過ごし方、復職への準備などが書かれていて、休職に特化した本であることが珍しいです。

総評


今回は、現役書店員ではなく、メンタル本大賞の理念に共感した、イチ読者として参加しました。
エントリーされた作品は、バラエティーに富んでいました。
ジャンル豊かだったとも言えます。
それぞれで、読んでほしいタイミング、読者層を思い浮かべながら、最終的に順位を考えました。

世にあふれる情報、たくさんある本の中から、人によって異なる状況、興味の度合いなど掛け合わせて、出会う作品には、何かしらの意味があるのではないかと思っています。
「あの時、こんな本があったら」「こんな時に読みたかった」と、あとから思うこともあります。
でも、全てがタイミング、と割りきって私は受け入れています。

残念ながら今回エントリー外になってしまった作品にも、興味を持っていただけたなら、その時、その本に出合うタイミングだと思います。
私が書評の中で推していて、ちょうど書評を書いていた頃に知り合った人にも勧めた作品があります。
あえてタイトルは書きませんが、この本をエントリーしようと考えた出版社の人とは友達になれる気がしています。

新たな本との出合いに、私は驚いた回になりました。
皆さんにも驚いたり、感動したりして、何かを見つけてほしいです。

メンタル本大賞にエントリーし、献本してくれた著者や出版社の関係者の方々、ありがとうございます。
今回もここまで来ました。
審査に関わられた皆さん、お疲れ様です。

そして、本を仕入れてコーナーを作ったり、POPを書いたりして、直接貢献できなくなってしまった私に声をかけていただき、ありがとうございました。

評者プロフィール


實山美穂(じつやま・みほ)
大学で心理学などを専攻し、卒業後、文信堂書店に入社。文芸書・ビジネス書他担当。文芸書担当を機に本屋大賞エントリー店となり、新書担当を機に新書大賞の投票に参加し、興味の赴くまま御書印プロジェクトにも参加。基本、本を読んで猫と遊んでいれば満足。2023年4月10日をもって、文信堂書店長岡店がCoCoLo長岡より撤退。それにあわせて文信堂書店を退社し、今に至る。小説丸の、書店員さんのコラムに参加。

公式サイト・SNS
小説丸|週末は書店へ行こう!目利き書店員のブックガイド(vol.98)
note|御書印プロジェクト(公式)

實山美穂さまからのメンタル本大賞へのメッセージ・推薦作品はこちら
(書評一覧はこちら

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