「メンタル本大賞 2021」ノミネート作品に対する選出コメント

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各ノミネート作品に対するコメントは、実行委員会(発起人)の解釈および主観によるものです。
なお、全体の選出方針・観点についてはこちらをご参照ください。

※作品の並び順は刊行年月の古い順

『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』(2018年7月)

多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。
Jam 著/名越康文 監修
サンクチュアリ出版
ゲームグラフィックデザイナーの著者は、ヒット作品の開発に携わった経験があり、疲れやストレスを抱えてガマンし続けた結果、神経性胃炎で病院に運ばれたことがある。
64個のコツが4コマ漫画にのせて紹介されており、親しみやすい雰囲気に仕上がっている。
ページ数も少なめで漫画と文章が半々のバランスなのでさらっと読める。
愛くるしい猫のキャラクターから一見女性向けに思われるかも知れないが、性別・年齢を問わない内容。
病んでしまう前のモヤモヤした状況や軽度の悩みを抱えている人にオススメしたい作品。

『弱いメンタルに劇的に効く アスリートの言葉』(2019年3月)

弱いメンタルに劇的に効く アスリートの言葉
鈴木颯人 著
三五館シンシャ
スポーツメンタルコーチの著者には、プロを目指した野球での挫折経験や会社勤めのときにうつ病で苦しんだ経験がある。
この作品は単なる名言集ではなく、自身のエピソードを交えて紹介することで、著者のメッセージ本として仕上がっている。
文字ものの本だが、有名アスリートの言葉が散りばめられているので、イメージしながら読みやすい。
ノミネート作品の中では一見異色に見えるが、「弱いメンタルで大丈夫」というメッセージは、生きづらさを感じている人のヒントとなる。
スポーツや部活動に打ち込んだ経験の有無を問わず、幅広い層にオススメしたい作品。

『いつも自分のせいにする罪悪感がすーっと消えてなくなる本』(2019年6月)

いつも自分のせいにする罪悪感がすーっと消えてなくなる本
根本裕幸 著
ディスカヴァー・トゥエンティワン
いまだに罪悪感の罠に引っかかることがあるという著者は、家族や夫婦、男女関係、職場の人間関係などの問題に幅広く接してきた心理カウンセラー。
罪悪感を抱くと、自分を犠牲にしたり、必要以上に苦労を背負い込んでしまいがちで辛くなる。
悪いものと思われがちな罪悪感だが、罪悪感があろうがなかろうが幸せになれる、というメッセージは読者の気持ちを楽にしてくれる。
文字ものの本だが、罪悪感をテーマに1冊の本にしてしまう驚きがあり、著者の分析力と考察には説得力がある。
罪悪感を自覚している人、無自覚な人に限らず、幸せを感じられない人にオススメしたい作品。

『「ひとりで頑張る自分」を休ませる本』(2019年6月)

「ひとりで頑張る自分」を休ませる本
大嶋信頼 著
大和書房
著者は、FAP療法(不安からの解放プログラム)を開発した心理カウンセラー。
ポジティブさが生まれたら(元気なときには)、ネガティブさが生まれて(憂鬱な気持ちを抱かせて)、中和する「恒常性」という機能は、個人の体内のホルモンバランスに限らず、人間関係においても働くという。
自分が「いい人」をやめないと、相手の成長機会を奪って相手を不幸にしてしまう、といったメッセージは「いい人」でいることのデメリットとして読者に刺さる。
文字ものの本だが、平易な言葉で解説されているので読みやすい。
「いい人」をなかなかやめられずにいる人にオススメしたい作品。

『職場の「しんどい」がスーッと消え去る大全』(2019年8月)

職場の「しんどい」がスーッと消え去る大全
井上智介 著
大和出版
著者は、毎月約30社を訪問して多くの職場に接している産業医・精神科医。
仕事を押しつけられそうな時の対処法、相談や断るときに有効なトーク例など、仕事の現場の身近な事例を取り上げて、具体的な解決策を示している。
文字ものの本だが、親身に寄り添う感じのやさしい文体で、著者の人柄を感じる。
「逃げていい」、「人生は60点で合格」、「大ざっぱに笑って(rough・laughに)生きていこう」といったメッセージは共感を呼ぶ。
タイトル通り、職場でしんどい気持ちになっている人にオススメしたい作品。

『「会社行きたくない」と泣いていた僕が無敵になった理由』(2019年9月)

「会社行きたくない」と泣いていた僕が無敵になった理由
加藤隆行 著
小学館クリエイティブ
心理カウンセラーの著者は、システムエンジニア時代に体調を崩し、3度の休職と入退院を繰り返した経験がある。
誠実で熱く語りかけてくるような文体からは、著者の人柄とこの作品にかける思いが感じられる。
自分を肯定すると決めて「決めてもまた否定しまう自分」さえも否定しない、というアプローチは自己肯定感を抱きにくい読者にとって受け入れやすい。
文字ものの本だが、随所のイラストが単なる雰囲気出しではなく、文章を上手に図解表現されたもので分かりやすい。
職場の人間関係に悩んでいる人にオススメしたい作品。

『もしかして、適応障害? 会社で“壊れそう”と思ったら』(2019年11月)

もしかして、適応障害? 会社で“壊れそう”と思ったら
森下克也 著
CCCメディアハウス
約30年にわたって心療内科医として適応障害の患者に接してきた著者は、ずっと適応障害の本を書きたかったと語る。
治療の現場に対して問題提起しつつ、医者とのつきあい方や薬に関する知識、現実のストレスにおけるセルフコントロール方法について解説している。
文字ものの本で少し文章量は多めだが、休職中の過ごし方や復職にあたっての心構えについて詳しく書かれており、実践的な内容。
既に医療機関やカウンセリングにて治療を受けている人にもオススメしたい作品。

『あやうく一生懸命生きるところだった』(2020年1月)

あやうく一生懸命生きるところだった
ハ・ワン 著/岡崎暢子 訳
ダイヤモンド社
40歳目前にして会社を辞めたイラストレーターの著者(韓国人男性)によるエッセイ。
ぼやき・愚痴は同じような境遇の読者の共感を呼び、随所に出てくるイラストは機知・ユーモアに富んでいて、思わず吹き出してしまうものも多い。
文章量は少し多め、文字もののエッセイだが、翻訳が自然で楽しみながら読める。
結果を急がず過程を楽しもう、一生懸命はやめよう、という自己啓発本にありがちなメッセージにも、この本からは爽快感が感じられる。
性別や韓流イラストエッセイ好きかに限らず、生きづらさを感じている幅広い層にオススメしたい作品。

『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(2020年2月)

精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉
精神科医Tomy 著
ダイヤモンド社
精神科医の著者が日々患者と接する中での会話、自身の悲しい別れなどの経験から生まれた221の言葉。
独特の語り口に引き込まれる。
生き方、人間関係、自己肯定感などに関するアドバイスが多く、性別・職業・年齢などを問わない内容。
文字ものの本だが、文章量は少なめで、各ページに大きなフォントで数行の簡潔なメッセージが散りばめられている形式。
気持ちが落ち込んだ時に気になるページを気軽に読みたい、言葉に触れて救われたい人にオススメしたい作品。

『しんどい心にさようなら 生きやすくなる55の考え方』(2020年3月)

しんどい心にさようなら 生きやすくなる55の考え方
きい 著/ゆうきゆう 監修
KADOKAWA
統合失調症、適応障害で苦しんだ経験のある心理カウンセラーの著者。
自ら、4コマ漫画やイラストを描いている珍しい作品。
陥りやすい55の困難な事例と対処法が簡潔にまとめられている。
完璧主義、他人が気になる、生きづらさや不安を感じている人向けの内容。
各ページと章末には、関連するページが示されており、気になるページを芋づる式に読むことができる。
ページ数は少なめ、文章は最小限、4コマ漫画とイラストが大半なので、ページをめくる楽しさがある。
読者に親切な構成となっているので、文字を追うのもしんどいと感じる人にオススメしたい作品。

『メンタル・クエスト 心のHPが0になりそうな自分をラクにする本』(2020年4月)

メンタル・クエスト 心のHPが0になりそうな自分をラクにする本
鈴木裕介 著
大和出版
著者はゲームを心から愛し、メンタルヘルスをライフワークにしている内科医。
人生をゲームの「クエスト」と称して、生きづらさのメカニズム、行動・思考パターン、対処法をゲームに出てくる「キャラ」や「アイテム」などの言葉に置き換えて解説している。
文字ものの本で少しページも多めだが、堅苦しさを感じない内容で、特にRPGゲームを楽しんだ経験のある人には読みやすい。
「人生ハードモード」に陥っている、日常生活に理不尽さを感じている人にオススメしたい作品。

『精神科医が教える ストレスフリー超大全 人生のあらゆる「悩み・不安・疲れ」をなくすためのリスト』(2020年7月)

精神科医が教える ストレスフリー超大全 人生のあらゆる「悩み・不安・疲れ」をなくすためのリスト
樺沢紫苑 著
ダイヤモンド社
この作品の執筆にあたり、精神科医の著者は100冊以上読み直したというだけあって、悩み・不安・疲れをなくすための情報が網羅的に紹介されている。
テーマは人間関係、家族、仕事、睡眠、運動、食事など幅広く、メンタル疾患だけでなく、自殺衝動にまで踏み込んでいる。
図解が多用されているものの、文章量・ページ数は少し多め、判型も大きめで読み応えがある。
ガイドブックのように必要に応じて関心のあるページを読む、個々のパートで紹介されている参考文献でより深い知識を得る、といった読書スタイルをオススメしたい作品。

『がんばらなくても死なない』(2020年7月)

がんばらなくても死なない
竹内絢香 著
KADOKAWA
メーカーでの海外営業の仕事を経て、脱サラ・渡英して美術大学に留学、帰国後に漫画家となった著者。
完璧主義、褒められるのが苦手、NOと言えない、遠慮し過ぎるなどのエピソードは共感を呼び、その奮闘ぶりや「がんばらなくても死なない」、「体壊して描けなくなったら本末転倒」といったメッセージは、読者にパワーと癒しを与えてくれる。
全編カラーのコミックエッセイでページ数もそれほど多くないので、カラフルな絵を楽しみながらさらっと読める。
女性のみならず、人生をがんばりすぎている人にオススメしたい作品。

『生き辛いOLですが自己肯定感を高めたら生きるのがラクになりました。』(2020年8月)

生き辛いOLですが自己肯定感を高めたら生きるのがラクになりました。
あかり*生き辛いOL 著/中島輝 監修
SBクリエイティブ
著者は、うつ病に悩まされて休職した経験のある会社員。
闘病中に読み漁った心理学の本の内容を実践して復職。
その経験や自己肯定感を高める方法を自ら描く漫画を用いて、解説している。
誰しもが経験しそうな職場での悩みやストレスの事例が描かれているので、シチュエーションをイメージしやすい。
ページ数は少し多めだが、漫画と文章は半々くらいなので読みやすい。
具体的な解決策のバリエーションが多く、実践的な内容。
性別・年齢問わず、「自分が嫌い」と思っている、自己肯定感が低くて疲れてしまった人にオススメの作品。

『「自己肯定感低めの人」のための本』(2020年9月)

「自己肯定感低めの人」のための本
山根洋士 著
アスコム
心理カウンセラーの著者は、ノンフィクションライターの時に激務でダウンし、過労死寸前まで追いつめられて入院した経験がある。
自己肯定感を「高める」ではなく「低くても悩まなくなる」という切り口。
心のクセ=心のノイズに気づき、対策を講じるか、認める(しょうがないと思う)ことにより、自己納得感が得られて自分責めのループから抜け出せる、というアプローチは取り組みやすい。
文字ものの本だが、行間も広めでイラストも多いので、自分のタイプを中心にさらっと読める。
自己肯定感を「高める」ことにつまづいている人にオススメしたい作品。

「メンタル本大賞 2021」の選出方針・観点についてはこちらをご参照ください。また各ノミネート作品の著者インタビュー・編集者インタビュー・作品内容のワンシート図解はこちらにリンクがございます。

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