著者・翻訳者メッセージ

ノミネート著者 森下克也さまインタビュー

ノミネート作品の『もしかして、適応障害? 会社で“壊れそう”と思ったら』の著者、森下克也さまからメッセージをいただきました。お忙しいところありがとうございます!

「メンタル本大賞」実行委員
「メンタル本大賞」実行委員
「メンタル本大賞」ノミネート、おめでとうございます! 『もしかして、適応障害?』は森下先生にとって、何冊目の本となりますか? またこの本の構想はどのようにして出来上がったのか、教えていただけないでしょうか?
森下先生
森下先生
12冊目ぐらいだったと思います。
構想は、心療内科の診療現場で、職場ストレスによりうつになられる人が多いことと、それが適応障害であり、どう対処すべきかを知らない人がとても多いことが気になっていました。
私のもとを訪れた方には、それらについてお話をしていますが、より多くの人に知っていていただきたいと思ったのがきっかけです。
「メンタル本大賞」実行委員
「メンタル本大賞」実行委員
執筆にあたって苦労したことやこの本に対する思い入れについて、ぜひ詳しく教えてください。
森下先生
森下先生
一口に適応障害といっても、伝えたいことがたくさんあります。
ストレスの生物学的メカニズム、心理的メカニズム、性格傾向、どういった環境要因がストレスとなるか、自宅安静をどう過ごせばいいかなど、それらをわかりやすく、専門的になりすぎないように伝えるにはどうすればいいかというところにもっとも注意を払っています。
また、事例の個所では、個人が特定されないようにする工夫も必要でした。
「メンタル本大賞」実行委員
「メンタル本大賞」実行委員
この本で読者に一番伝えたいことは何ですか? またその理由についても教えていただけますか?
森下先生
森下先生
精神医療の現場で適応障害は決して珍しいものではありません。
診断書を医師が書いて自宅安静に入るという手続きも普通に行われています。
しかし、決定的に抜けているのは、では、その自宅安静をどう過ごせばいいかということです。
抜けても問題のないものであればいいのですが、実は、ここをどう過ごすかが適応障害の予後に多大な影響を及ぼします。
その意味で、みなさんに一番伝えたかったのは、自宅安静をどうすごせいいか、その方法です。
一般的に、医師が教えてくれない部分だからです。
「メンタル本大賞」実行委員
「メンタル本大賞」実行委員
発売後の読者の反応はいかがでしたか? また発売される前と後とで何か変化はございましたか?
森下先生
森下先生
やはり、本を読んで来院されるという方は増えました。
患者さんの変化に特段の変化があるわけではありませんが、せっかく本を読んでこられた方の期待を裏切らない医療をいかに提供できるか、本を読んでいただいた以上の何かを得て帰っていかれるよう気持ちを引き締めています。
私自身の気持ちの変化ですね。
「メンタル本大賞」実行委員
「メンタル本大賞」実行委員
今までの人生の中で一番辛かったことは何ですか? またそれをどのようにして克服されたのですか?
森下先生
森下先生
詳細ははばかられますが、何度か訪れた家族との別れです。
それぞれはとてもつらい出来事でしたが、その「つらさ」に巻き込まれてしまうと「なんで自分だけが」という捉え方になり「世界一の不幸者」になってしまいます。
そういう捉え方ではなく、そのつらさから学べたことは何だ、同じことを繰り返さないためにはどうすればいいんだ、と前向きに捉え、自身の成長の一助として向き合ってきたつもりで、それが結果的に克服というものつながっていったといえばいえます。
「メンタル本大賞」実行委員
「メンタル本大賞」実行委員
現在のお仕事をするに至った経緯やエピソードについてお聞きしても宜しいですか?
森下先生
森下先生
もともとは脳外科医でしたが、くも膜下出血や脳梗塞などの患者さんに接するうち、そうした病気は、その患者さんの生き方、性格、生活習慣、ストレス対処能力などと密接に関係し、そうしたものの帰結として現れてくるのではないかと思うようになりました。
すると、結果として起きてしまった病気を治すより、そういう病気が発症しないようにするにはどうすればいいかというほうに興味が行くようになりました。
そこを扱う診療科は心療内科ですので、8年間続けた脳外科をあっさり辞めて心療内科に転向しました。
「メンタル本大賞」実行委員
「メンタル本大賞」実行委員
普段、どのような本を読まれていますか? 差し支えなければ、好きな著者や作品、オススメなどがございましたら教えてください(ジャンルは問いません)。
森下先生
森下先生
私の心療内科では漢方が治療のメインとなりますので、その方面の文献や書籍には毎日目を通しています。
それ以外ですと、谷崎潤一郎、泉鏡花が私のお気に入りというか、おこがましいですが、文章の師と勝手に仰がせていただいています。
お二人とも、文章におきましては「音調の美」というものを重視されています。
私の書く医学書のような無味乾燥の文章でも、いえ、そうだからこそ、そういうものを意識することで少しでも読みやすい文になればと思って配慮しています。
澁澤龍彦や三島由紀夫も大好きな作家です。
「メンタル本大賞」実行委員
「メンタル本大賞」実行委員
お仕事以外の時間はどのように過ごされていますか? 趣味や最近夢中になっていることがあれば教えてください。
森下先生
森下先生
趣味は水泳です。なんでも凝るタイプなので、コーチについて習っています。いい年して朝練に参加などしています。
「メンタル本大賞」実行委員
「メンタル本大賞」実行委員
「しんどい」、「生きづらい」と感じる人は今後ますます増えそうです。チャレンジしてみたい執筆テーマはございますか? また苦しんでいる読者、「メンタル本大賞」に応援メッセージをいただけませんか?
森下先生
森下先生
思春期の子供の心理、とくに、格別病気とは言えないけれど、かといって正常とも言い切れず、結果的に不登校になってしまっているといった例が多く見受けられます。
多くは、思春期特有の強い自意識、恥の感覚、身体感覚の過敏さなど、一言でいえば心身の未熟に原因があるとい言える問題で、病名も的確なものがありません。
そういうものにもっと光を当てられればいいなと思っています。
「しんどい」人はたくさんいます。書籍もたくさん出ています。
情報過多の世の中、「メンタル本大賞」が、心病む人にとって、正しい情報を選択できる大きな助けとなってくれればいいと思います。
「メンタル本大賞」実行委員
「メンタル本大賞」実行委員
このたびはお忙しいところ、ご協力ありがとうございました。

編集者さま(CCCメディアハウス)
インタビュー

森下克也さまの最新作(2021年1月発売)

年々増えている適応障害の原因は、外部環境のストレスです。
つまり、職場での何かしらの出来事が原因になっているのです。

部下が適応障害になったとき……

  • どうしていいかわからず、結局何もしない
  • 「根性」「気のゆるみ」など、精神論に置き換える
  • 「この程度でおかしくなるはずがない!」と、自分の価値観で判断
  • 「俺に任せて!」と親身になりすぎる

といった、つい取りがちなまずい対応は、部下を悪化させるだけ。

大切なのは、正しい知識を身につけて、組織的に動くことです。
部下と会社を守るために、知っておくべき知識とスキルをまとめた1冊。

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こころの病気は誰にでも起こります。
不調やストレス症状が長く続いたり、日常生活に支障が出ている場合は、早めに医療機関やカウンセラーに相談してください。

相談できるところはたくさんあります。
厚生労働省|みんなのメンタルヘルスには、相談窓口や医療機関についての情報が掲載されていますのでご参考ください。