ノミネート作品『がんばらなくても死なない』の著者、竹内絢香さまからメッセージをいただきました。お忙しいところありがとうございます!
がんばらなくても死なない
竹内絢香 著
KADOKAWA
またこの本の構想はどのようにして出来上がったのか、教えていただけないでしょうか?
はじめは書籍にすることを考えておらず、ツイッターで公開していたコミックエッセイが話題となり、お声がけをいただいて一冊にまとまりました。
それでも何か描かなければという切迫した気持ちの中、今まで描いてこなかった「自分自身」のことなら描けるかもと思って、絞り出すように描き始めたのが本作でした。
その後の書籍の制作はとてもスムーズにできたのですが、自分の悩みを世間にさらけ出すような内容でもあるため、ツイッターで発表するたびにプレッシャーがとてつもなかったです。
またその理由についても教えていただけますか?
がんばることを否定するわけではないのですが、私のように「がんばる」をデフォルトになっていて、自分にプレッシャーを掛けてしまいがちな皆さんに、肩の力を抜いても大丈夫だよ~ということをお伝えしたいです。
また発売される前と後とで何か変化はございましたか?
その多くが私と同じような悩みを抱えていたという共感のお声で、「生きづらさ」を抱えている方の多さに驚きました。
読後にスッキリしたというお声や、悩んだときに読み返したいというお言葉をいただき、作品が読んでくれた方の人生に寄り添えていると実感できて、とても嬉しかったです。
私個人は、描き上げたことでたくさんの悩みが成仏していって、かなり生きやすくなりました笑。
またそれをどのようにして克服されたのですか?
フィクションであれエッセイベースのものであれ、今後も作品の中に表象することで克服していくので、よかったらこれからも漫画を応援してください笑!
数カ月後に日本に戻ってから漫画家になったのですが、現実は甘くなく、仕事がない=がんばってないと感じてしまい、自分が人より劣ったできそこないに思えて、悩み苦しみました。
でも「できないものはできない」と諦めの境地に達することができて、自分のペースで毎日を楽しく過ごせるようになりました。
差し支えなければ、好きな著者や作品、オススメなどがございましたら教えてください(ジャンルは問いません)。
大好きな作家さんは、阿部公房、川上弘美、坂口安吾、宮城谷正光、よしもとばなな、サマセット・モームなどです。
メンタルヘルス系でおすすめの本は、『しいたけ.の部屋 ドアの外から幸せな予感を呼び込もう』(しいたけ. 著/KADOKAWA)、『すばらしい日々』(よしもとばなな 著/幻冬舎)、『菜根譚』(洪自誠 著/発行元は複数あり)です。
どれも軽やかで読みやすいものばかりなので、モヤッとしたときに、よかったらお手に取ってみてください。
趣味や最近夢中になっていることがあれば教えてください。
具体的には、なるべく仕事場(自宅)を離れて出かけるようにしています。
時勢柄難しいですが、友人と会う時間も確保するようにしています。
ここ数年は特にイギリスに夢中で、時間があれば英国が舞台の映画を観たり、資料を読んだり、最近は自分で英国飯を作ったりもしています。
結局仕事をしていますね笑!
今年の8月に1960年代のイギリスファッションについてのイラスト本が出ます。
その後はまた、フィクション漫画の制作をする予定です。
漫画にはいつも自分の悩みが反映されていくものだと思っていますが、制作中に私自身がすこやかでいるというのが今後の何よりの目標です笑。
お忙しいところありがとうございました。
竹内絢香さまからのお知らせ
Twitter(@ayakatakeuchi56)
【ハッピーすぎるお知らせ🥳】
60sイギリスファッションのイラスト本が出ます🇬🇧🎉✨‼️ pic.twitter.com/v8oRmon5xv
— 竹内絢香🇬🇧 (@ayakatakeuchi56) January 14, 2021
Takeuchi BOX
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