Xなどでメンタルケアや自分らしく生きる方法を心理学と生科学の視点から発信している きょうさま(製薬会社 主任研究者)より書評をお届けします!
君か、君以外か。 君へ贈るローランドの言葉 ROLAND 著 KADOKAWA 2021年7月発売 |
書評
この本は、読者自身が人生の主役であることを強調し、ROLANDの哲学や経験を通じて勇気とポジティブな思考を促してくれます。
本書の中心的な内容として、
自己肯定感の重要性
ROLANDは「自分は常に自分の味方であれ」というメッセージを強調し、自己肯定感が人生を豊かにする鍵であると説いています。
ポジティブ思考
どんな困難にも明るい一面があるとし、物事の捉え方次第で人生が変わることを強調しています。彼は「人は何かを失うまでその価値に気づけない愚かな生き物である」と述べ、日常生活の中でポジティブに考えることの重要性を訴えています。
行動と選択
「新しいものを掴みたいなら今握っている何かは手放さなくてはいけない」と述べ、現状維持から脱却するためには自ら行動する必要があると教えています。
他者との関係
他者との関係性についても触れ、「女の子の『もういい』を拒絶の言葉と勘違いしてはいけない」という具体例を挙げ、コミュニケーションの重要性や誤解を避けるための注意点についても言及しています。
デジタルデトックス
ROLANDはデジタル環境への警鐘を鳴らし、デジタルデトックスの重要性を説いています。彼は「形に残るモノは失うリスクを抱える」と述べ、物質的な所有よりも精神的な豊かさを重視する姿勢を示しています。
このように、『君か、君以外か。 君へ贈るローランドの言葉』は、自己肯定感やポジティブな思考を促し、自分自身の人生を主役として生きることの大切さを伝える内容となっています。
ROLANDの言葉は、多くの人々に勇気や希望を与える力強いメッセージとして響いています。
全体を通して、本書は自己肯定感を高め、前向きな思考を促すROLANDの言葉が詰まった一冊で、読者に勇気と希望を与えてくれる内容だと感じました。
自己肯定感が人生を豊かにする鍵であるという言葉には、自分に対するポジティブな評価が困難を乗り越える原動力になることが含まれています。
製薬会社の研究者として、精神的な健康が身体の健康にも大きく影響することを理解しており、この考えには強く共感します。
日々のストレスが積み重なる中で、自分自身を信じ、肯定することが心身の健康にどれほど役立つか、研究データからも明らかです。
日々の生活の中で自分自身を主役として生きることの大切さを再認識させてくれます。
心の健康に気を配ることがいかに大切かを知る身としても、多くの人にこの本が役立つと思います。
選考委員プロフィール
きょう
静岡県出身。大学院を卒業後、新卒で外資系製薬会社に入社し研究職として勤務。幼少期の家庭事情から心の問題にも強い関心がある。現在は、会社員として創薬研究に携わりつつSNSを用いた情報発信に取り組み、心身の健康に貢献する活動もしている。Xでは「科学的根拠に基づいたメンタルケア」を主に発信中。
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