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【書評】『つよつよメンタルで人生は思い通り』(評者:きょう/製薬会社 主任研究者)

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Xなどでメンタルケアや自分らしく生きる方法を心理学と生科学の視点から発信している きょうさま(製薬会社 主任研究者)より書評をお届けします!

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つよつよメンタルで人生は思い通り
三木未希 著
KADOKAWA
2021年10月発売

書評

本書は、ポジティブな思考と行動を通じて人生をより良くするための具体的な方法を提供しています。

この本の中心には「つよつよメンタル」という概念があり、これは強い精神力やポジティブな心の持ち方を指します。

本書は、コーチングの手法を用いており、読者が日常生活で実践できる「魔法のつよつよメンタルレッスン」や「つよつよメソッド」と呼ばれる8つの約束を紹介しています。

これらの方法は、自己理解を深め、自分の目標や価値観を明確にする手助けをします。
具体的な内容としては、以下のようなものがあります。

自己認識の促進

読者は自分自身について考え、自分が本当に望むことや大切にしたいことを見つけるためのワークを行います。

ポジティブな思考

否定的な言葉を使わず、自分自身や他人に対して優しい言葉をかけることが奨励されます。
これにより、心の中での自己対話が改善され、より良いメンタル状態が築かれます。

行動への移行

読者が無理なく行動に移すことができるようになっています。
例えば、「とりあえずできることをやる」や「環境を変える」といった具体的なアプローチが示されています。

本書は、読者が自分自身を理解し、ポジティブな変化を促すための実践的なガイドとなっています。
著者は、自分自身を大切にしながらも他者との関係性も重視し、バランスの取れたメンタルヘルスを目指すことの重要性を説いています。


製薬会社の研究者として、私たちは日々の実験やデータ解析で多くの課題や不確実性に直面します。
特に新しい課題や長期的なプロジェクトに取り組む中で、どのようにモチベーションを保つか、困難をどのように乗り越えるかが重要です。

本書のようにメンタルの強化を具体的な行動計画として示すアプローチは、精神的な安定を求められる研究現場でも大変有用です。

たとえば、「ポジティブな思考を意識し、否定的な自己対話を避ける」という提案は、失敗が多いプロセスの中でも冷静さと前向きさを保つ上で役立ちます。
つい厳しくなりがちな自己評価を、建設的な自己対話に置き換えることで、失敗や課題を成長のきっかけと捉えることができるでしょう。

本書のもう一つの特徴は「行動への移行」に重点を置いていることです。
とりわけ「がんばらなくても絶対に行動できる9つの方法」というアプローチは、多忙な仕事の中でも負担なく前進する手助けとなります。

著者が示すような「とりあえずできることからやる」という考え方は、やる気が湧かないときや、どこから手をつければいいかわからない時に有効です。
具体的な行動例を挙げてくれるので、実践しやすく、日々の仕事にも取り入れやすい内容となっています。

本書は、心の強さを持ち、穏やかな気持ちで仕事に向き合うための一助となるでしょう。

選考委員プロフィール


きょう
静岡県出身。大学院を卒業後、新卒で外資系製薬会社に入社し研究職として勤務。幼少期の家庭事情から心の問題にも強い関心がある。現在は、会社員として創薬研究に携わりつつSNSを用いた情報発信に取り組み、心身の健康に貢献する活動もしている。Xでは「科学的根拠に基づいたメンタルケア」を主に発信中。

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