きょう PR

【書評】『マンガでわかる 休職サバイバル術』(評者:きょう/製薬会社 主任研究者)

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

Xなどでメンタルケアや自分らしく生きる方法を心理学と生科学の視点から発信している きょうさま(製薬会社 主任研究者)より書評をお届けします!

作品紹介・書評・表彰レポートはこちら

版元ドットコム許可書影『マンガでわかる 休職サバイバル術』 マンガでわかる 休職サバイバル術
加藤高裕 著、ミヨシ 漫画
主婦の友社
2022年11月発売

書評

この本は、メンタルヘルスに関する知識をマンガ形式でわかりやすく解説し、特に休職や復職に関する実践的なアドバイスを提供してくれます。

本書の主な内容として以下が挙げられます。

復職成功率9割の実績

精神科産業医としての経験を活かし、休職から復職までのプロセスを詳しく説明しています。
著者は、3人に1人がメンタルに不調を抱える現代社会において、休職がどのように役立つかを伝えています。

メンタルヘルスケアの4つのライン

本書では、メンタルヘルスケアを「セルフケア」「会社とのつながり」「事業所内の産業医・保健師によるケア」「外部機関によるケア」の4つのラインとして整理し、それぞれの重要性を強調しています。

視覚的な工夫

マンガ形式であるため、視覚的に理解しやすく、ストレスなく情報を吸収できるよう工夫されています。特に、実際に休職を経験した漫画家が描くことで、リアリティと共感を生み出しています。

このように、『マンガでわかる 休職サバイバル術』は、メンタルヘルス問題への理解を深めるための有用なリソースであり、多くの人々が直面する課題に対して具体的な解決策を提供してくれます。


製薬会社の研究者として日々、ストレスやメンタルヘルスの問題に向き合う中で、こうしたテーマがどれほど重要かを痛感しています。
特に、研究職は長時間の集中力や繊細な作業が求められるため、メンタルヘルスのケアが業務の質やパフォーマンスに直結します。

4つのラインのケアは、製薬業界に限らず、あらゆる職場環境においても重要な視点を提供してくれます。

本書の特筆すべき点は、マンガ形式で視覚的に分かりやすく情報を伝えている点です。
メンタルヘルスの問題に関する内容は、時に難解で理解しづらいことも多いですが、マンガの力を借りてストレスなく情報が頭に入りやすくなっています。
実際に休職を経験した漫画家が描いているため、その表現にはリアリティがあり、共感を呼ぶ内容になっています。

メンタルヘルスに問題を抱える人はもちろん、周囲にいるサポート役の人たちにとっても、このマンガは共感の入り口となり得るでしょう。

本書は、メンタルヘルスの問題に直面している人、あるいはその支援を考えているすべての人にとって必読の一冊です。
メンタルヘルスケアの知識が視覚的に分かりやすくまとめられているため、実践的でありながらも親しみやすく、職場のメンタルヘルス対策の参考書としても役立つでしょう。

選考委員プロフィール


きょう
静岡県出身。大学院を卒業後、新卒で外資系製薬会社に入社し研究職として勤務。幼少期の家庭事情から心の問題にも強い関心がある。現在は、会社員として創薬研究に携わりつつSNSを用いた情報発信に取り組み、心身の健康に貢献する活動もしている。Xでは「科学的根拠に基づいたメンタルケア」を主に発信中。

公式サイト・SNS
X(@kyoshirok1)
公式LINE

きょうさまからのメンタル本大賞®へのメッセージ・推薦作品はこちら
(書評一覧はこちら

このページがお役に立ちましたら
上のハートマークを押してください。
当サイトは、日常生活において「しんどい」「生きづらい」と感じている方向けに【心が楽になる】書籍のご紹介を目指しておりますが、お読みになる方の悩みや状況の改善をお約束するものではございません。ご自身の責任においてご利用ください。
プライバシーポリシー・免責事項

こころの病気は誰にでも起こります。
不調やストレス症状が長く続いたり、日常生活に支障が出ている場合は、早めに医療機関やカウンセラーに相談してください。

相談できるところはたくさんあります。
厚生労働省|みんなのメンタルヘルスには、相談窓口や医療機関についての情報が掲載されていますのでご参考ください。