【書評】『自分を知る練習』（評者：河合南／書店店主）

古本と新刊のこだわりの選書やアクセサリーなどの雑貨を取り扱う独立書店「百年の二度寝」（東京都練馬区）の店主 河合南さまより書評をお届けします。

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自分を知る練習 土谷愛 著 青春出版社 2022年12月発売

書評

自分の「価値観」と「強み」を自己分析することで、自分らしくいられる「居場所」を探すための本。

表の空欄を埋めてゆくワークを重ねることで、自分自身の性格や、譲れない価値観、得意なことなどを探ってゆきます。

ワークのための表も収録されているので、本に直接書き込むことに抵抗がなければ、ノート等を用意しなくても自己分析に取り組むことができるのが良いと思いました。

著者自身の経験や、実際に自己分析に取り組んだ方の体験談も充実しているため、前向きに自己分析に取り組むことが出来ます。

ワークは、思いのほかボリュームがあり、取り組むにはそれなりに心的エネルギーが必要になりそう。
ただ、頑張って色々考えるうちに、自分自身でも自覚していなかった自分の姿が現れてくるため、ワークをすべて完了すると、達成感があります。

気持ちに余裕がある時ならば、自分自身を知り、自分らしくいられる居場所を探すうえで大きな力になってくれる一冊だと思います。

評者プロフィール

河合南（かわい・みなみ）
東京都練馬区の書店「百年の二度寝」の店主です。発病してから15年以上付き合ってきたうつ病の当事者でもあります。店主自身が精神疾患の当事者と言うこともあり、精神疾患の当事者さんや周囲の方が読める本にも力を入れています。

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