「ストレスフリーな働き方」を発信しながら “生きがいラボ” の設立をめざしているけけさまより書評をお届けします!
うつ病のぼくが始めた行商って仕事の話 ちゃんちき堂のてつ 著 文芸社 2022年9月発売 |
書評
今回は『うつ病のぼくが始めた行商って仕事の話』をご紹介。
1.こんな人にオススメ
- 病気でみんなと同じように働けない
- うつ病との向き合い方が知りたい
- 叶えたい夢がある
最初にタイトルを見た時に「うつ病」と「行商」の組み合わせに「えっ?」となりました。
心が疲弊しているときに、人と交流するのはとてもしんどい。
だから人に会うのを避けて、ひたすら回復に充てるケースがよくあります。
しかし、「休んでいることに罪悪感を感じる」「ほかの人と同じように働けないことに焦りを感じる」という人たちも多くいます。
著者のてつさんの挑戦は、そんな人達に希望を与えてくれます。
彼自身が悩み、そして今、夢を叶えて自分らしく楽しく働いているからです。
この本は「病気でみんなと同じようにできない」「仕事ができなくてはがゆい」と悩む人におすすめしたい一冊です。
【本を置いてくれた書店さんに会いに行くーBOOK PORT 栗平店さんへ!】
たぶん、この橋渡ったら川崎市にリーチするんじゃない?
なんだかいいペース過ぎて一時間くらい早くついちゃうかも!?ちゃんちき堂リアカーチキチキ5。本を置いてくれた「BOOK PORT 栗平店」さんに向かっててくてく中! pic.twitter.com/5IqnCARefP
— ちゃんちき堂のてつ (@chanchikido) September 6, 2022
2.ゴールは「病があっても、生活の糧を得て、社会参加できる」こと
てつさんの願いは、読んでくれた人が「自分だけじゃないんだな」ってちょっとだけ安心したり、「うつ病になってもこんなことを実現できる可能性があるんだ」って思ってもらうこと。
療養中に「復職」と「起業」についてパートナーと何度も話あったそう。
「今ある病気と原因とうまく付き合っていけるなら、復職」
「できないなら、人間関係のすべてのコントロールができるであろう、起業」
この2つの選択肢は、多くの人がもっとも頭を悩ます選択かもれしれません。
この本では「起業を決意するまでの思考プロセス」「起業してからの戦略や実行計画」まで余すことなく書かれており、【自分の病と上手に付き合いながら働くヒント】が詰まっています。
3.必要なのは「スキル」より「ストーリー」
最も感銘を受けたのはストーリー力。
「おいしいシフォンケーキ」は数あるけれど、「うつ病のてつさんが作っている、卵にとことんこだわったシフォンケーキ」は世界でただひとつ。
シフォンケーキを作るスキルは、長年職人している人には勝てません。
しかし、行商だから会えるか分からないわくわく感。
また、ブログによる活動報告を通して、日を重ねるごと、年を重ねるごとに、厚みを増していくストーリーが購買意欲を掻き立てます。
暑い日も、寒い日も、行商を続ける姿。
そして、うつ病と向き合いながらも堂々と生きる姿に、勇気と励ましをもらっている人がたくさんいるはず。
「自分には実績やスキルなんてない」という人がいますが、「うつ病〇年」といった経験の長さも立派な武器になります。
この本は「スキル」はなくても大丈夫、必要なのは「ストーリー」と気づかせてくれます。
評者プロフィール
けけ
40歳2児のパパ。14歳で父が他界し、生きがいを失う。青少年支援活動で出会った子どもたちの笑顔に生きがいを見出し、2年間ボランティア宣教師に。体調不良になった繊細さんの妻に寄り添う為に転職3回。収入4倍で家族時間も確保。同じような悩みを持つ人たちの力になりたいとTwitterスタート。本格運用8か月で1万フォロワー達成。現在はTwitterと公式LINEで”生きづらさ”ストレスを感じている方に向けてストレスフリーな働き方を発信。”自分らしく稼ぐ”を研究する”生きがいラボ”コミュニティ設立を目指して活動中。
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