2022年は著者として優秀賞に輝き、2023年から選考委員としてご協力いただいている古山有則さま(メンタルトレーナー)より書評をお届けします。
君か、君以外か。 君へ贈るローランドの言葉 ROLAND 著 KADOKAWA 2021年7月発売 |
書評
ご褒美に今日はたらふくお寿司を食べたい、そんな日がありますよね。
回転寿司にいって、流れてくるちょっと値段の高めのお皿を、まったく気にせずに食べていく…
胃袋が幸せでいっぱいになっていく。
そう、まさに本書も似たような感覚を味わうことができるのです。
著者は、SNSでも有名なローランドさん。
ページをめくるごとに、名言が次から次へと回転寿司のように、流れてきます。
気づいたときには、
心の中は、幸せいっぱい…ではなく、
ローランドでいっぱい!
になっていきます。
と、冗談はさておき。
本書を、エンタメとして読んでいくという読み方もありますが、今回はちょっと僕と一緒に、“違った視点” で読んでみるのも面白いのかなと思うんです。
ズバリ、「ローランド哲学」を吸収すること。
ありとあらゆるものを、著者のローランドさんはどのように捉えるのかをインストールしていきましょう。
たとえば、緊張は「成長痛」といい「緊張は君にとっての、最高の成長の瞬間だ」と書かれています。
緊張することは、恥じゃない。
その胸の痛みは、成長痛だ。
その高鳴る鼓動は、自分が成長している音だ。緊張は君にとっての、最高の成長の瞬間だ!
出典:『君か、君以外か。 君へ贈るローランドの言葉』ROLAND 著/KADOKAWA(29ページ)
他にも
「コンプレックスが強いのは、向上心が強い証拠」(50ページ)
と書かれています。
どうでしょうか。
今までに出会ったことのない捉え方ではないでしょうか。
おそらく、あなたはこう思っているのではないでしょうか。
「ローランドさんだからできたことなんじゃないの」
いや待ってください、違います。
本書の中でも、告白していますが、
ローランドさんは、過去にスマホ中毒でした。
1分おきにスマホを確認していたんです。
元々完璧な人ではないとわかったら、ちょっと親近感を持ちませんか?
本書を読み進めていくと、
実は、ローランドさん自身が今の僕たちと同じようなことに悩んできたから、共感するような言葉を書くことができていることに気づかされます。
騙されたり、人が離れたり、打ちのめされてきたり…
きっとたくさん傷を負っていると思うんですよね。
自分と向き合い、圧倒的な努力で信念を磨き続けてきた。
だからこそ、「ローランド哲学」が、産声をあげたんだと思います。
本人にも聞いていないですし、わからないことですが、
僕の考察も一つの参考にしながら、「ローランド哲学」を味わってみませんか?
評者プロフィール
メンタル本大賞2022 優秀賞
古山有則(こやま・あきのり)
メンタルトレーナー
大学院修了後、相続専門税理士法人に勤め、その後独立。
燃え尽き症候群や円形脱毛症をきっかけに、書籍を1万冊以上読み漁る。
高校時代に野球の国民体育大会(国体)優勝で培ったメンタル強化メソッドを統合し、
「今が人生でいちばん楽しい」状態を常にアップデートできる独自のメントレを導き出す。
「あなたが今、どんな状況・どんな状態だったとしても価値がある」というメッセージを届けるのがミッション。
ココロちゃんの取扱説明書(トリセツ) 古山有則 著 あさ出版 2021年12月発売 |
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