昨年、選考委員としてご協力いただいた川本義巳さま(公認心理師&メンタルコーチ)より、2022ノミネート作品の書評をお届けします!
“寝る前に5分”読むだけで「不安」がスーッと消え去る本 弥永英晃 著 大和出版 2020年10月発売 |
こちらの紹介記事(心理学と脳科学的アプローチ)もぜひご参考ください。
書評
メンタル本大賞2022エントリー作品の紹介です。
今回は『”寝る前に5分”読むだけで「不安」がスーッと消え去る本』です。
弥永英晃さん著で大和出版さんから出ています。
弥永さんは回復率98%を誇る「奇跡のカウンセラー」と呼ばれている方です。
著書もたくさん出されていらっしゃいます。
この本の感想をひとことであらわすと
「大人のための読み聞かせ本」
です。
タイトルにもあるように「寝る前に5分読むだけで」というのは、この本の構成がそうなっているからです。
実はこの本、160ページほどあるのですが、そのうちの130ページが7つ物語になっています。
1話あたりがそれぞれ5分くらいで読めるようになっています。
7つということは、1週間分ですね。つまりは「1日5分読めば1週間で不安がスーッと消える」というわけ。
実際読んでみましたが、どの話もなんかどこか懐かしいような、それでいて新しいような、そんな不思議な感覚でした。
そしてどの話もとても自然に心に入ってくる感じです。
読み終わってみると、気持ちがスッキリというか、どこか軽くなった気がしました。
「何が?」と聞かれても具体的に答えられないのですが、確かに何かが変わります。
その仕掛けについては、最初の章で弥永さんが語ってくれています。
そう「潜在意識のなせる業」なんですよね、これ。
詳しくは本書を読んでいただくとして、弥永さんからこの本の使い方についてアドバイスがあるので、そちらをご紹介します。
◆Part2の物語でなぜ不安がラクになり、ポジティブになるのか?を納得した上で読みたい方は、Part1からお読みください。
スグに物語を読んで効果を実感したい方は、Part2を夜寝る前に読んでください。◆Part2の物語は1夜目から順番に読まれることをお勧めします。
◆一度読んで終わりにせずにぜひ何度も読み返してください。
21日間続けることがお勧めです。◆音読および、一字一句味わいながら心の中で読むと、さらに不安が消え、ポジティブになります。
出典:『”寝る前に5分”読むだけで「不安」がスーッと消え去る本』弥永英晃 著/大和出版(12ページ)
21日間というのは、とても大事なキーワードです。
これは人の習慣化に必要な日数なんですよね。
なので、ぜひ21日間=3週間続けてみてください。
個人的には音読良いなあと思います。
イケボの人に朗読してもらった音声を聞くというのも、効果あるんじゃないかな?
ぜひ枕元に一冊置いてほしい本です。
評者プロフィール
メンタル本大賞2021 選考委員
川本義巳(かわもと・よしみ)
三重県松阪市生まれ津市在住。
うつ専門メンタルコーチ/公認心理師/一般社団法人エフェクティブコーチング協会代表理事。高校卒業後、SEとして20年以上メーカーに勤務。大手IT企業への転職を機にうつ病を発症、寝たきり状態になり、1年2か月の休職を余儀なくされる。2007年コーチングに出合い、うつ病を完全克服。それを機にうつ専門のプロコーチになることを決意。コーチング、NLP、アドラー心理学、エリクソン催眠を学び、それらを応用したメソッドを開発し、2010年個人コーチングを開始。自治体や上場企業でのメンタルヘルス研修講師や精神科クリニック、児童相談所、教育委員会での相談業務等でも経験を積み、10年間で1万件以上の相談、指導を行っている。
1日3分でうつをやめる。 川本義巳 著 扶桑社 2019年10月発売 |