本業の傍ら、恩送りをカタチにした「ペイフォワードカフェ」という取り組みを行っている一條仁さまより書評をお届けします!
君か、君以外か。 君へ贈るローランドの言葉 ROLAND 著 KADOKAWA 2021年7月発売 |
書評
『君か、君以外か。 君へ贈るローランドの言葉』ROLAND 著(KADOKAWA)について書いていきたいと思います。
本著の中で印象に残った2つのことばを紹介した後に、本著全体の感想を書きたいと思います。
「散歩」は最高の「創造」の時間
「散歩」は最高の「創造」の時間である
出典:『君か、君以外か。 君へ贈るローランドの言葉』ROLAND 著/KADOKAWA(76ページ)
仕事で悩んだとき、何かに行き詰まったとき、ローランドさんは「散歩」することが多いそうです。
本著を書き上げる際に行き詰まった時にも、積極的に散歩をしていたと綴っています。
ポイントは、「何も期待せず、ただただ歩く」(78ページ)こと。
周りの景色を楽しむ。
頭を空っぽにして歩くことで、意図せず創造されると説きます。
行き詰まった時に散歩することについては、故・スティーブ・ジョブズなど、数々の著名人も推奨しています。
なんだか無性に散歩がしたくなってきました…笑
本当に大切なものは、実はそんなに多くない
本当に大切なものは、実はそんなに多くない
出典:『君か、君以外か。 君へ贈るローランドの言葉』ROLAND 著/KADOKAWA(124ページ)
ローランドさんは、「自分で見たもの以外は、どんなものも信じないようにと努めている」(125ページ)そうです。
誹謗中傷や陰口、さまざまな「目に見えない」ものによって、人は簡単に傷つきます。
それらは見ようとしなければ、目に入りません。
ローランドさんは、とある時から、エゴサーチをやめたそうです。
直接会いにきてくれる人のために時間を使いたいから。
そういう見方をすると、自分にとって本当に大切なもの、大切にしたいものは、実はそこまで多くない。
というか、多いと逆に大切にできないんじゃないかと思いました。
あれもこれもと思っている方へ、手放すことの大切さを伝えてくれていると感じました。
まとめ
本著は「これからがんばろう!」「ポジティブ思考を身につけたい!」といった人向けの本です。
また、人生を豊かに生きるためのヒントも散りばめられています。
ローランドさん自身が輝いてみえるからか(もはや自分はローランドさんの虜になっている…?)、説得力があります。
本著では一章丸ごとデジタルデトックスについて語っていますが、それだけスマホから離れることの大切さを身に染みているからこそなんだと思いました。
巻末には「ローランド名言集」があるのですが、時折笑ってしまうような迷言(?)も。
本著を通じて、ローランドさんの清々しい姿勢、時に色っぽいことばの一つひとつに自分を奮い立たせることができるのではないでしょうか。
元気をもらいたい人におすすめの一冊です。
評者プロフィール
一條仁(いちじょう・ひとし)
福島県出身。2015年福島大学卒業、2017年同大学院中退。在学中は震災復興支援活動に尽力。福祉系NPOでボランティアをしたことをきっかけに、障がい者就労支援事業所に就職。海外研修で豪・シドニーに滞在し、オーストラリア福祉を学ぶ。帰国後、福祉ベンチャー企業に転職。「支援者支援」に着目し、福祉人財の育成・採用業務等に関わる。現在はIT企業にて障がい者雇用専門人事として従事。複業として、善意の循環をカタチにした「ペイフォワードカフェ」の開催や教育機関等での講演活動を行う。「思いやりを広げる人を増やす」を自身のミッションとして実践を重ねている。
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