2022年は著者として優秀賞に輝き、2023年以降は選考委員として参画。多数の書評を寄せて 2023選考委員MVP賞を獲得した 古山有則さま(メンタルトレーナー) の書評をお届けします。
しんどくなったら、心より先に体を整えよう いちい葉子 著 アスコム 2024年11月発売 |
【斬新】心の状態を上げるには、「1番」最初に体を整えなさい!
過去にこんなことがありました。
当時の私は、骨盤矯正に「定期的」に通っていたんです。
前の施術から間隔が短かったからか、その時の私は「そこまで疲れていないな」と感じていました。
ただバタバタしていたこともあり、予約が入っているけど正直もったいないな…と思いながら、施術を受けに行きました。
「宜しくお願いします」
1時間後、どうだったか。
「あれ?体が軽い……!?」
そうなんです。肩がなくなった…
そのくらい体が軽くなったんです。
担当の先生にその話をしてみたら、こんなことを教えてくれました。
「古山さんの場合は、疲れていることが当たり前になっています。体がガチガチになっているので、疲れを感じづらくなっているんでしょうね。」
先生曰く、私の場合は、普通の疲労は(当たり前になっているから)何も感じず、かなり疲れている時にはじめて疲労感を感じていたのです。
このとき、今まで自分の体を知っているつもりになってしまったことを反省し、これから改めようと決めました。
体が「ブラック企業状態」になっていませんか?
出典:『しんどくなったら、心より先に体を整えよう』いちい葉子 著/アスコム(p49)
本書を読みながら
「当時の私の体は過酷に使いすぎて、ブラック企業状態になっていたんだ」
と気づいたんです。
本書に書かれている体を整えるストレッチを日常にプラスしていこうと思いました。
今までの体のケアでは少ないとも感じました。
また、私のメンタルトレーニングを受けているクライアントから、メンタルの不調を切り替えるために、
「何をすれば心の状態が良くなりますか?」
と相談を受けます。
そのとき私は実体験から「まずはストレッチをしてみよう」と伝えます。
クライアントは「え??」となるのですが、実践をすると本当に切り替えることも少なくありません。
本書で書かれている通り、体と心は繋がっています。
心の疲れは、体を整えることで解消することも山ほどあるんです。
体が疲れている状態で、悩みと向き合うよりも、まずは体を整えた良い状態にしましょう
つまり、大切なのは、順番です。
心が先ではなく、体を先にしてみるのです。
体が整って解消できることも多いですし、そこで解消できなくても、良い状態で悩みと向き合えば、本当に意味での解消に向かいます。
本書の心の悩みを体からアプローチしていく考え方は、世の中に広まってほしいと切に願います。
評者プロフィール
メンタル本大賞®2022 優秀賞
メンタル本大賞®2024 選考委員MVP賞
古山有則(こやま・あきのり)
メンタルトレーナー
大学院修了後、相続専門税理士法人に勤め、その後独立。
燃え尽き症候群や円形脱毛症をきっかけに、書籍を1万冊以上読み漁る。
高校時代に野球の国民体育大会(国体)優勝で培ったメンタル強化メソッドを統合し、
「今が人生でいちばん楽しい」状態を常にアップデートできる独自のメントレを導き出す。
「あなたが今、どんな状況・どんな状態だったとしても価値がある」というメッセージを届けるのがミッション。
ココロちゃんの取扱説明書(トリセツ) 古山有則 著 あさ出版 2021年12月発売 |
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