「会社行きたくない」気持ちがゆるゆるほどける本 加藤隆行 著 小学館クリエイティブ 2021年4月23日発売 |
インタビュー PART3(最終回)
― 「ゆるゆる」という言葉はとても語感がいいですね!
加藤さん:
このタイトルに決まったとき、「わが意を得たり」と思いました!
「ゆるす」と「ゆるむ」というメッセージを込めて書いた本なので。
― あっ、その「ゆる(す)」と「ゆる(む)」で「ゆるゆる」なんですね!
加藤さん:
『ゆるゆる』の最終章に「必要なのは2つの “ゆるす”」という話が出てくるんです。
この「ゆるす」には刑罰や義務を免除する意味の「赦(ゆる)す」のほかに、自分が背負っている「私はダメな人間、悪い人間なんだ」といったレッテルをおろして、「自由になっていい、活躍していい」という許可を出す意味の「許す」の意味があります。
― 1作目では、いい意味で読者のミスリードを誘うようなタイトル付けをしたとの秘話をお聞きしました。
「無敵」という言葉が「敵無し」という意味ではなく、「敵はいなかった」という……
加藤さん:
この作品を通して、いろいろな意味の「ゆるゆる」であることが読者の方に伝わるといいなと思います。
他書との差別化ポイント
― もう少し踏み込んでお聞きします。
同じようなテーマの本もたくさん出ていると思いますが、本作品の違いは何でしょうか?
加藤さん:
ケーススタディの本は他にもたくさんあると思います。
たとえば「怒りっぽい人」や「甘えてくる人」などの人物のパターンであったり、エニアグラムなどによる分類であったり……。
これらの本はタイプ別に分けて、各々に対して別々のアドバイスをする本が多いのですが、『ゆるゆる』のスタンスは違います。
60個のケースには「すべて自己肯定感が大切ですよ」というメッセージが込められています。
自分の「自己肯定感」、相手の「自己肯定感」、どちらも「自己肯定感」から見ていきましょう、といったスタンスです。
このような切り口の本はあまりないと思います。
こういう相手だからこういう風に接する、といった場当たり的なアドバイスではなく、自分自身の内面がこうなってるから世界がこう見えてるんですよ、それは相手も同じですよ、自分の内側をどう整えれば現実にアプローチできるのか、が書かれています。
やり方ではなく「あり方」が書いてある本です。
これが他書とは違う点だと思います。
一時的な人間関係の対処法ではなくて、やればやるほど「自己肯定感」が整うような本です。
寺澤さん(小):
いろんなことを覚える必要は全くなくて、どのケースもゴールは「自己肯定感」を高めること、ゆるすこと、受け入れることにつながっている、ということをお伝えしたいですね。
出口は1つなんだと。
いろいろな入口、ケースから入れるような本になっているのに、違う方向からでも同じゴールにたどり着くようになっている。
飽きずに読み続けられるようになっているので、これが加藤さんの文章の巧みなところだと思います。
加藤さん:
書くのは本当に大変だったんですよ。
すべて同じ答え、「自己肯定感」につながるように導かなければいけないので(笑)
寺澤さん(小):
はい、大変なことをお願いしたと思っています(笑)
まとめ
― 加藤さん、あらためて3作品がどのような読者の方に有効なのか、まとめをお願いします!
加藤さん:
最新作の『「会社行きたくない」気持ちがゆるゆるほどける本』は、「会社行きたくない」「働きたくない」と憂うつを感じている人たちのリアルな悩みを、「自己肯定感」をキーワードにして解きほぐしていく1冊です。
当てはまるケースを見つけて、さらっと読んで、一歩前に踏み出せる勇気が出る、気づきが得られる本になっていると思います。
でも、少し気持ちに余裕があるときには、ぜひ1・2作目も読んでいただけると嬉しいです!
1作目は、ズバリ「会社の人間関係に悩んでいるとき」におすすめです。
読むと「なぜこんなにしんどい思いをしていたのか」の謎解きができると思います!
2作目は、「感情に振り回されている」「不安になっている」「しんどい気持ちや感情」に対処したい方におすすめです!
― ご協力ありがとうございました!
終始、楽しいインタビューで、加藤さん、酒井さん、寺澤さんの互いの「信頼関係」が感じられる時間でした。
メンタル本大賞実行委員会は、今後とも加藤隆行さん、小学館クリエイティブさんを応援していきたいと思います。
上段(左から):細貝、成瀬、寺澤さん
下段(左から):加藤さん、酒井さん
【著者プロフィール】
加藤隆行(かとう・たかゆき)
1971 年生まれ。愛知県名古屋市出身。
福井大学大学院工学研究科卒業後、SE としてNTTに入社。インターネット黎明期よりOCNなど関連サービスの企画開発に携わる。激務の中、30 歳のとき体調が激烈に悪化。3 度の休職と入退院を繰り返し、しだいに自身のココロと向き合うようになる。
2015 年に退職し、心理カウンセラーとして独立。「自分自身と仲直りして優雅に生きる」をコンセプトに、全国でカウンセリングやセミナーを開催している。
これまでの著書に『「会社行きたくない」と泣いていた僕が無敵になった理由』『「また怒ってしまった」と悔いてきた僕が無敵になった理由』(ともに小学館クリエイティブ)があり、第3弾となる今作は、過去2作で解説した理論をより具体的かつ実用的な内容に落とし込んだ“実践編”となる。
<関連リンク>
著者ブログ: https://ameblo.jp/kussblue/
最新情報(小学館クリエイティブ)
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— 「会社行きたくない」気持ちがゆるゆるほどける本【公式】 (@KaishaYuruyuru) April 21, 2021