しんどい、生きづらいと感じている方の中には、文字を読むことに負担を感じている方が少なくありません。メンタル本大賞実行委員会では、図解サポーターの方に作成頂いたメンタル本の図解を発行元の出版社の了承を得てご紹介します。
マンガで「めんどくさい」がなくなる本 鶴田豊和 著 フォレスト出版 2020年3月発売 |
「めんどくさい」がなくなる本 鶴田豊和 著 フォレスト出版 2015年2月発売 |
図解ツイート紹介
「めんどくさい… けど、やらなきゃ」このストレスに悩む人へ pic.twitter.com/oRtRhMWysn
— めんた|ストレスケア (@mental_ot) November 12, 2021
図解サポーター紹介
めんた
埼玉県出身。大学を卒業後、新卒で某医療法人に作業療法士として勤務。リハビリテーションに従事している。約10年の臨床経験から、病気を未然に防ぐ必要性を実感。万病のもとになり得る“ストレス”への学びを深めるために、ケアストレスカウンセラーを取得。現在はSNSを用いて「根拠のあるストレス対策」の情報発信に取り組んでいる。
この作品をオススメする理由
「めんどくさいなぁ」
1年前、これが僕の口癖でした。仕事から帰り、溜まった洗濯物を見て溜め息。そんな中で出会ったのが本書でした。
“モチベーションは関係ない”の一文は衝撃でした。しかも、実際に紹介されている心理学に基づいたテクニックを実践してみたところ、不思議と「めんどくさい」が減ったんです。
これまで「めんどくさい」は気持ちの問題だと思っていたので自己嫌悪になることもありました。
しかし、本書のおかげで自己肯定感を回復することができました。
同じような悩みを持たれる方は、一度目を通してみてください。「めんどくさい」に落ち込むことがなくなるかもしれません。
実行委員会コメント
著者の肩書は「行動心理コンサルタント」。
前職はマイクロソフトの人事部門のエリートで、プロフィールでは「社内でトップ3%以内の成果を出し、Asia Gold Club Awardを受賞」と紹介されています。
この肩書だけを見ると気が引けてしまうかも知れませんが、原著『「めんどくさい」がなくなる本』では、プロフィールからは想像できない、意外とも思える過去を語っています。
私は感情のないロボットのような人間でした。感情を感じようと思っても感じられませんでした。自分は、人間として決定的な欠陥があるダメ人間だと思っていました。長いこと、自分がなぜ感情を感じるのが苦手なのかがわかりませんでした。
しかし、自分の内面を見つめることを繰り返した結果、昔いじめに遭っていたときから、自分の感情にふたをして過ごしていたことが原因だと気づきました。(中略)それ以来、 10 年以上自分の感情にふたをし続けて生きてきました。もし、そのとき自分の感情にふたをしていなかったら、とてもつらさに耐えきれず、自分か、いじめた相手を殺していたかもしれません。
出典:『「めんどくさい」がなくなる本』(鶴田豊和 著、フォレスト出版)
マイクロソフトに入社する前は、無名の中小企業で働いており、仕事が合わずうつ状態に陥っていたことなども赤裸々に明かしています。
こうした背景を持つ著者の本だと知ると、少し印象が変わるのではないでしょうか。
私たちは行動力を上げるために「やる気」や「モチベーション」を高めようとしがちですが、著者によれば、これらは短期的な”燃料”にしかならず、持続的なエネルギーを得るには「パッション(情熱)」が必要だと言います。
本書では、「めんどくさい」と感じる状況を次の3種類に分けて、対処法を解説しています。
- 行動するのが、めんどくさい
- 人間関係が、めんどくさい
- 何もかもが、めんどくさい
マンガ版はオリジナルストーリーの合間に、解説(文章)が挿し込まれていて、原著のエッセンスをつかむことができます。
一方、原著は図表がほとんどない文字ものの本ですが、前述の著者の背景を詳しく知ることができ、読みごたえがあります。
原著を読んだ後にマンガ版を読むと、復習として頭に入りやすいですし、ストーリー(会社員の女性が主人公)を気軽に楽しむことができます。
マンガ版を先に読んでから、内容が気に入ったら原著を手に取るという順番でもよいと思います。
きっとスラスラと読めて、より深く理解することができると思います。
発行元の紹介ページには、原著について「2015年2月の刊行から丸5年、ロングセラー作品として22刷・17.5万部(2020年2月現在)を突破」との記載があります。
出版社コメント
想定読者を「男性6割、女性4割」という意識で編集していたのですが、刊行後の購入者の男女比は「女性6割、男性4割」という結果が出ており、男性以上に女性の読者の方に多くの支持をいただいています。
本書をベースにした『マンガで「めんどくさい」がなくなる本』もご高評いただいており、「めんどくさい」とどう付き合っていくかは、私たち人間にとって、時代を問わず不変的なテーマであると改めて実感しています。
フォレスト出版