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【書評】『がんばらにゃい生きかた』(評者:實山美穂/元書店員)

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閉店前の文信堂書店 長岡店で文芸書・ビジネス書を担当。現在、小学館の小説ポータルサイト「小説丸」にもコラムを寄稿されている 實山美穂さま(元書店員) より書評をお届けします。

「メンタル本大賞®2023」エントリー作品

『がんばらにゃい生きかた』Jam 著(笠間書院) がんばらにゃい生きかた
Jam 著
笠間書院
2022年5月発売

書評

この作品は、『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』(サンクチュアリ出版) でメンタル本大賞2021の大賞をとられた、Jamさんのらくがき風エッセイ本です。

らくがき風というのは、SNSのようにパッと見て通りすぎてしまうくらい、構えなくていい本を目指して書かれています。

かわいいねこのキャラクターたちが、表紙から読者を誘っているようです。

今までの本よりも文字を少なく、絵を増やして、絵だけでもわかるようにと、どのページでもゆる~い文章とねこたちが描かれているので、とても手に取りやすくなっています。

短い文でも伝わるようにと、言葉選びにも悩まれたそうです。

ねこたちはかわいいだけではなく、言いにくいこともズバリ言ってくれるので、それがおかしさを呼び、深淵を覗いている気にもなります。

個人的に私が気に入っているのは、「てんてこ舞い」のねこと、「だが、断る」ですね。

01|疲れたときは

てんてこ舞いで
疲れたときは…

何も考えずに
踊ってしまおう♪

ちょっとだけ
気楽になってくる

出典:『がんばらにゃい生きかた』Jam 著/笠間書院(12ページ)

14|だが、断る!!

「嫌だ」と
言えないなら
別の言葉や
行動で伝える

出典:『がんばらにゃい生きかた』Jam 著/笠間書院(38ページ)

みなさんも本を読んで確認してみてください。

この本は順番に読む必要もなく、気楽にパラパラと眺めるだけでも何か伝わってくるんじゃないでしょうか。

難しく考えなくてもいいところが、このねこたちの良さだと思います。

読者が構えなくても、すんなりと受け入れてしまうゆるさが満載の本です。

評者プロフィール


實山美穂(じつやま・みほ)
大学で心理学などを専攻し、卒業後、文信堂書店に入社。文芸書・ビジネス書他担当。文芸書担当を機に本屋大賞エントリー店となり、新書担当を機に新書大賞の投票に参加し、興味の赴くまま御書印プロジェクトにも参加。基本、本を読んで猫と遊んでいれば満足。2023年4月10日をもって、文信堂書店長岡店がCoCoLo長岡より撤退。それにあわせて文信堂書店を退社し、今に至る。小説丸の、書店員さんのコラムに参加。

公式サイト・SNS
小説丸|週末は書店へ行こう!目利き書店員のブックガイド(vol.98)
note|御書印プロジェクト(公式)

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