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【書評】『うつ病のぼくが始めた行商って仕事の話』(評者:けけ/ストレスフリーな働き方)

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「ストレスフリーな働き方」を発信しながら “生きがいラボ” の設立をめざしているけけさまより書評をお届けします!

「メンタル本大賞®2023」エントリー作品

『うつ病のぼくが始めた行商って仕事の話』ちゃんちき堂のてつ 著(文芸社) うつ病のぼくが始めた行商って仕事の話
ちゃんちき堂のてつ 著
文芸社
2022年9月発売

書評

今回は『うつ病のぼくが始めた行商って仕事の話』をご紹介。

1.こんな人にオススメ

  • 病気でみんなと同じように働けない
  • うつ病との向き合い方が知りたい
  • 叶えたい夢がある

最初にタイトルを見た時に「うつ病」と「行商」の組み合わせに「えっ?」となりました。

心が疲弊しているときに、人と交流するのはとてもしんどい。
だから人に会うのを避けて、ひたすら回復に充てるケースがよくあります。

しかし、「休んでいることに罪悪感を感じる」「ほかの人と同じように働けないことに焦りを感じる」という人たちも多くいます。

著者のてつさんの挑戦は、そんな人達に希望を与えてくれます。
彼自身が悩み、そして今、夢を叶えて自分らしく楽しく働いているからです。

この本は「病気でみんなと同じようにできない」「仕事ができなくてはがゆい」と悩む人におすすめしたい一冊です。

2.ゴールは「病があっても、生活の糧を得て、社会参加できる」こと

てつさんの願いは、読んでくれた人が「自分だけじゃないんだな」ってちょっとだけ安心したり、「うつ病になってもこんなことを実現できる可能性があるんだ」って思ってもらうこと。

療養中に「復職」と「起業」についてパートナーと何度も話あったそう。

「今ある病気と原因とうまく付き合っていけるなら、復職」
「できないなら、人間関係のすべてのコントロールができるであろう、起業」

この2つの選択肢は、多くの人がもっとも頭を悩ます選択かもれしれません。

この本では「起業を決意するまでの思考プロセス」「起業してからの戦略や実行計画」まで余すことなく書かれており、【自分の病と上手に付き合いながら働くヒント】が詰まっています。

3.必要なのは「スキル」より「ストーリー」

最も感銘を受けたのはストーリー力。

「おいしいシフォンケーキ」は数あるけれど、「うつ病のてつさんが作っている、卵にとことんこだわったシフォンケーキ」は世界でただひとつ。

シフォンケーキを作るスキルは、長年職人している人には勝てません。

しかし、行商だから会えるか分からないわくわく感。
また、ブログによる活動報告を通して、日を重ねるごと、年を重ねるごとに、厚みを増していくストーリーが購買意欲を掻き立てます。

暑い日も、寒い日も、行商を続ける姿。
そして、うつ病と向き合いながらも堂々と生きる姿に、勇気と励ましをもらっている人がたくさんいるはず。

「自分には実績やスキルなんてない」という人がいますが、「うつ病〇年」といった経験の長さも立派な武器になります。

この本は「スキル」はなくても大丈夫、必要なのは「ストーリー」と気づかせてくれます。

けけさま(メンタル本大賞 選考委員)提供画像『うつ病のぼくが始めた行商って仕事の話』(ちゃんちき堂のてつ 著/文芸社)

評者プロフィール


けけ
40歳2児のパパ。14歳で父が他界し、生きがいを失う。青少年支援活動で出会った子どもたちの笑顔に生きがいを見出し、2年間ボランティア宣教師に。体調不良になった繊細さんの妻に寄り添う為に転職3回。収入4倍で家族時間も確保。同じような悩みを持つ人たちの力になりたいとTwitterスタート。本格運用8か月で1万フォロワー達成。現在はTwitterと公式LINEで”生きづらさ”ストレスを感じている方に向けてストレスフリーな働き方を発信。”自分らしく稼ぐ”を研究する”生きがいラボ”コミュニティ設立を目指して活動中。

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