エントリー作品紹介
自分という壁 自分の心に振り回されない29の方法 大愚元勝 著 アスコム 2023年3月発売 |
書評
加藤隆行さま(心理カウンセラー)
【書評】『自分という壁 自分の心に振り回されない29の方法』(評者:加藤隆行)
けけさま(ストレスフリーな働き方)
【書評】『自分という壁 自分の心に振り回されない29の方法』(評者:けけ)
きょうさま(製薬会社 主任研究者)
【書評】『自分という壁 自分の心に振り回されない29の方法』(評者:きょう)
著者 大愚元勝さまよりメッセージを頂きました!
あなたの怒り、悲しみ、不安、嫉妬、意地、見栄…
これらの感情は、どこで起こるでしょうか。
あなたの喜び、やすらぎ、感謝、興味、希望、愛…
これらの感情は、どこで起こるでしょうか。
そう、あなたの心の中です。
プラスの感情も、マイナスの感情も、あらゆる感情は
私たちの外側ではなく、内側で起こります。
今から2500年以上前のインドに、このことを発見して、
徹底的に心を分析研究し、心のマスターとなった人物がいます。
それがお釈迦様(ブッダ)です。
(ブッダとは「真理に目覚めた人」を意味する言葉であり、覚りを開かれたあとのお釈迦様のことをそのように呼びます。本書ではお釈迦様のことを「ブッダ」と表現しています)
ブッダは、私たちが「心」と感じているのは
心自体ではなく、心所(しんじょ)だと教えられました。
ブッダの分析によれば、私たちの腸内に善玉菌や悪玉菌といった様々な腸内細菌が存在するように、私たちの心には、善心所(プラスの感情)や不善心所(マイナスの感情)といった、52種類もの様々な心所が存在しています。
腸内に悪玉菌が増えれば、腸内が腐敗して便秘や下痢などの症状を引き起こすように、心に不善心所が増えれば、心は暗く、狭く、弱くなります。
逆に善心所が増えれば、心は明るく、大きく、強くなります。
あなたの腸内環境を整えるには、悪玉菌を抑えて善玉菌を増やすような、生活習慣を営むことが大切です。
同様に、あなたの心内環境を整えるには、不善心所を抑えて善心所を育てるような、精神習慣を営むことが大切です。
本書では、ブッダが説いた心の仕組みと、自ら心の腐敗や傷を癒やし、
心の健康を保つための具体的な処方箋をお伝えしています。
この本を読んだ一人でも多くの方々が、直面するそれぞれの苦悩を乗り越えて、
笑顔と勇気を取り戻していただけますことを、お祈りしています。
大愚元勝
おすすめ理由を出版社さまに伺いました!
アスコム 村上芳子さま(編集局 編集部)よりメッセージを頂きました。
ご協力ありがとうございました。
「読みやすさ」を大切にするために、下記を重視して制作いたしました。
- 見出しのデザインやフォントなどは優しい雰囲気を大事にしました。
- 上下左右に余白を作り、圧迫感のない紙面を目指しました。
- 1ページの中にできるだけ文字・行を詰め込まず、また改行や1行空きを多めに入れることで、負担なく少しずつ読める形を心がけました。
- 文体は、著者が読者に直接お話をしているようなイメージで、柔らかさを意識して書いていただきました。
- 仏教関係の用語など、あまり馴染みのない言葉はできるだけ平易な言葉に置き換えて、わかりやすく説明するようにしました。
- 猫のキャラクターイラストを制作し、各項目の見出しや余白部分に配置することで、かわいらしさや癒し効果を感じていただけるようにしました。
日々の生活や仕事、人間関係などでストレスを感じたり、苦しい気持ちになってしまったりしている方々に読んでいただきたいと思い、制作いたしました。
心が乱れてしまう原因は、怒りや不安、嫉妬、悲しみなど負の感情によるところが大きいですが、本書ではそういった負の感情とどのように向き合うか、どのように考えれば感情に振り回されない生き方ができるかをお伝えする内容となっています。
本書を読んでいただくことで、より穏やかな気持ちで毎日を過ごすためのヒントを得られることが期待できます。
私たちは嫌なことや苦しいことがあったとき、「◎◎さんのせいで」「会社のせいで」「社会のせいで」などと、自分の外側にある人やものが原因だと考えてしまいがちです。
しかし、すべての悩みや苦しみの製造工場は「自分の内側」、つまり「自分の心」であり、自分の外側にある人やものは、単なる「きっかけ」にすぎません。
まわりの環境や他人を変えることはとても難しいですが、自分の「心」であれば、自分自身で変えていくことが可能です。
本書では、自分の心をより良い方向に変えていく作業を「自分の心の壁を超える」と表現し、タイトルも『自分という壁 自分の心に振り回されない29の方法』といたしました。
本書の著者である禅僧の大愚元勝さんは、YouTubeのお悩み相談チャンネル「大愚和尚の一問一答」において、仏教の考え方を用いて多くの方々の悩みや苦しみと向き合ってこられました。
仏教のテーマは「心」であり、自分の心と向き合い、その動きや反応を徹底的に見つめ、感情の移ろいを冷静に分析していくことで、悩みや苦しみを手放し穏やかな心を育てていくことを目指しています。
本書では、仏教の「自分の心との向き合い方」をベースに、私たちがよく感じがちな「負の感情」を「貪(欲)・瞋(怒り)痴(無知)」(※)の3つに分類し、それぞれ「ほしいの壁」「怒りの壁」「無知の壁」を超えるための考え方のコツをわかりやすくまとめました。
(※仏教では三毒と呼ばれ、人間を悩ませ惑わせ、間違った方向に導いてしまう三種類の煩悩のこと)
著者が実際に向き合ってきた悩みを事例として盛り込みつつ、きれいごとやありがちな精神論ではなく、より実践的で誰もが取組める解決方法を伝授する内容となっております。
私自身が小さなことでくよくよと悩んだり、モヤモヤした嫌な気持ちを引きずってしまう性格で、そんな苦しい感情を手放すにはどうすればいいか知りたい、少しでも楽な気持ちで毎日を過ごせるような考え方のコツが知りたいと思っていたところから、本書を企画いたしました。
初めて著者の大愚さんとお話をした際に、「苦しみを生み出しているのは他人ではなく自分の心なんですよ」と言われたのが、私にとってとても大きな気付き・新たな視点となり、自分の心の壁を超える方法を身につけたいという思いから、企画を進めていきました。
「自分の心の壁を超える」と聞くと、何かとても大変なこと、自分にはできないことのように感じてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、まったくそんなことはありません。
悩みを解決するための考え方を知り、少しずつでも実践していくことができれば、自分の心のクセや思考習慣を変えていくことは誰にでも可能です。
私もこの本を制作する中で、心に溜まっていた重たいものが少しずつ軽くなっていく感覚を実感しました。
悩みや苦しみの原因を自分の外に求めて、誰かの・何かのせいにしている状態では、心穏やかに過ごすことはなかなか難しかったりします(まわりの環境や他人を変えることは容易ではないため)。
そうではなく自分の心と向き合い、不要な負の感情を手放す、うまく向き合うコツを身につけていくことができれば、今よりもラクな気持ちで毎日を過ごすことができるようになるのではないかと思います。
本書がそのきっかけの1つとなれば大変嬉しく思います。
メンタル本大賞®2025 選考観点
個人的な経験からも、大変共感いたします。
前職時代に仕事のことなどでメンタルが不安定になり、とても苦しい時期を過ごしたことがありました。
そんなとき、心の支えとなったのは本の中の言葉たちでした。
悩んでいることをなかなか周りに話せずつらかった時も、本は常に寄り添い、味方になってくれました。
そのような経験から、自分も誰かの心の支えになるような書籍を制作したいと考えるようになり、企画した書籍の1つが『自分という壁 自分の心に振り回されない29の方法』です。
本書はおかげさまでたくさんの方々に読んでいただき、読者のみなさまからも「心がラクになった」「考え方を変えることができた」など、ありがたい感想のコメントをいただいております。
「メンタル本大賞®」様への参加をきっかけに、さらに多くの方々に本書を読んでいただくことができればという思いでエントリーをいたしました。
私自身もそうでしたが、メンタルヘルスの問題は「体の不調」という具体的な形で表れるまでなかなか深刻さに気づきにくく、「まだ頑張れる」と無理をしてしまいがちだったりします。
しかし、体を壊すところまで進んでしまうとその後の回復にも時間がかかり、よりつらい状態になってしまうため、普段から自分の心と向き合ったり、心の息抜きをしていくことが大事だと思います。
そういった考え方を広めていくための媒体の1つとして、本が活用できればとても効果的ではないかと考えております。
この度は、「メンタル本大賞®2025」を開催していただき誠にありがとうございます。
以前からこちらの賞のノミネート作品を多数拝読しております。
毎回すばらしい本ばかりで、同じ業界にいる身としては「こんな素敵な本が作りたい」という気持ちでおりました。
今回初めてエントリーをさせていただきますが、ぜひご高覧いただけましたら幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
ご丁寧に作品紹介をしてくださり、心より感謝申し上げます。ご自身もメンタル面でご苦労された経験から「誰かの心の支えになるような書籍を制作したい」との想いで企画されたのですね。村上さまの作品への熱い想いが伝わってきました。心のこもったメッセージをありがとうございました。