加藤隆行さま(心理カウンセラー)より、ノミネート作品の書評をお届けします!
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多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。 Jam 著/名越康文 監修 サンクチュアリ出版 2018年7月発売 |
<メンタル本大賞実行委員会より>
加藤隆行さまは、「メンタル本大賞2021」ノミネート作品『「会社行きたくない」と泣いていた僕が無敵になった理由』(小学館クリエイティブ)の著者ですが、このたび実行委員会の活動にご賛同いただき、書評を寄稿いただけることとなりました。心よりお礼申し上げます。
※加藤さまは、ノミネート作品の選考には携わりません。
書評
「疲れた心が楽になる本」を選出する【メンタル本大賞 2021】のノミネート作品から読みたいものをピックアップして感想を述べます。
【嫌な気持ちを切り替える実践的な技】
ほっこりネコちゃんのイラストからも、きっとライトな本だよなーという認識で読み始めましたが、いい意味で期待を裏切られました。
SNSや仕事、友達づきあい、「今ここにいない誰か」の心無い一言に悶々としている時、その気持ちを切り替えるためにはどう考えたらよいのかについて書かれた本。
その表紙やタイトルのゆるさから「あなたのままでいいんだよ」といったふんわり系を想像していたのですが、思った以上に内容は実践的で、著者さんが実生活の中で培ってきた「イヤな気持ちを軽くする技」が満載です。
タイトルにもなっている「今ごろパフェとか食ってる」という表現が秀逸ですが、この本には「そんな捉え方があったのか!」と、一言で心が軽くなる言葉たちがたくさん詰まっています。
本の中で気に入ったものをひとつ、自分の生き方にしっかり根付かせることができれば、それだけでいつも迷い込む悩みのダンジョンから抜け出すキッカケになると思います。
ボクは『宛名のないものは、自分宛てにしなくていい』を自分の人生に取り入れたいと思います。
似たようなもので思い出すのが、ひと昔前に流行った「不幸の手紙」です。
突然、「この手紙を受け取った人は、何人かに同じ内容の手紙を送らないと、最後に受け取った人が不幸になる」と、不安をあおる内容が送られてきます。(中略)そう思うとSNSも同じで、宛名のない不安を自分宛にしなくていいし、逆に突然「私が受取人です!」って絡んでくる人は「どちら様ですか?」ということがほとんどです。
「君の話はしていない」
それくらいのノリで流していいんじゃないかと。宛名のないものは、自分宛にしなくていい
出典:『多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。』Jam 著、名越康文 監修/サンクチュアリ出版(p50-53「13 SNSに書かれてることが、全部自分のことに感じる」より)
イラスト4コママンガも著者さん自身が書かれたものとのことで、その等身大の優しい人となりが伝わってきます。
同じように「優しすぎて悩んでしまう人」にはすごく共感できるのではないでしょうか。
メンタルがシンドイ時はこの4コママンガだけざーっと読んでみるだけでも、気がつけば「クスッ」と笑えて「まいいか」と前向きになれそうです。
ちょっとシンドイ時に、また何度でも開きたい一冊です。
かとちゃんは、メンタル本大賞を応援しています(^ω^)
☆「メンタル本大賞」読者投票受付中!8/31まで
出典:加藤隆行さまFacebook投稿(2021年7月25日)
評者プロフィール
メンタル本大賞2021 ノミネート作品著者
加藤隆行(かとう・たかゆき)
1971 年生まれ。愛知県名古屋市出身。
福井大学大学院工学研究科卒業後、SE としてNTTに入社。インターネット黎明期よりOCNなど関連サービスの企画開発に携わる。激務の中、30 歳のとき体調が激烈に悪化。3 度の休職と入退院を繰り返し、しだいに自身のココロと向き合うようになる。
2015 年に退職し、心理カウンセラーとして独立。「自分自身と仲直りして優雅に生きる」をコンセプトに、全国でカウンセリングやセミナーを開催している。
これまでの著書に『「会社行きたくない」と泣いていた僕が無敵になった理由』『「また怒ってしまった」と悔いてきた僕が無敵になった理由』(ともに小学館クリエイティブ)があり、第3弾となる今作は、過去2作で解説した理論をより具体的かつ実用的な内容に落とし込んだ“実践編”となる。
「会社行きたくない」気持ちがゆるゆるほどける本 加藤隆行 著 小学館クリエイティブ 2021年4月発売 |
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メンタル本大賞実行委員会によるインタビュー
著者の加藤隆行さん、編集者の寺澤薫さん(本作品を担当:小学館クリエイティブ)と酒井徹さん(過去2作品を担当:同)にお話をうかがいました!