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【PART4】注目パーソン|著者 阿部広太郎さま(コピーライター)

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『それ、勝手な決めつけかもよ?』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の著者、阿部広太郎さん(コピーライター)インタビューを5日連続でお届けします!

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【PART4】ビジネス書とメンタル本の違い

(聞き手)細貝しょう・成瀬俊昭:文[メンタル本大賞実行委員]

大切にしているお守りの言葉

成瀬: 大切にしていること、座右の銘などはございますか?

阿部:「それでもまだ遅くない」という言葉を大切にしています。やってしまった、取り返しがつかないことをしてしまった、約束を守れなかった、と思うことは気をつけていても起こってしまいます。苦しくて呼吸が浅くなってしまったり、ずっと浮かない顔をしてしまったり。そんな中でも、「それでもまだ遅くない」は自分にとってお守りみたいな言葉になっています。

成瀬: 何かを諦めそうになった時、前向きになれそうな言葉ですね。

阿部: この言葉からもう一度スタートすることができますし、後悔は先に立たないけれども、それこそ『それ、勝手な決めつけかもよ?』に綴った<解釈>で、後悔を後から解釈することができるとは思うんです。

成瀬: なるほど。

阿部:「待っていても、はじまらない」が僕の信念ではあるんですが、逆の言い方をすると「それでもまだ遅くない」なんだと思っています。

成瀬:「待っていても、はじまらない」で動く、動いて失敗したとしても「それでもまだ遅くない」と再挑戦したり、軌道修正できる。この2つの言葉は、困難に対して両輪で乗り越えていけそうなパワーフレーズだなと思いました。

ビジネス書とメンタル本が発するメッセージ

阿部: ビジネス書が発信しているメッセージって、「いかに行動を起こすか?」だと思うんです。とにかく「DO」。極論するとこの3つ、「動け」「考えろ」「続けろ」しか言っていないと思います。

成瀬: 確かに……。

阿部: 僕は、メンタル本は全て逆を言っているんじゃないかと思うんです。「動くな」「考えるな」「続けるな」というメッセージ。苦しんでいる読者に対して、「もう動かなくていいよ」「もう考えなくていいよ」「もう続けなくていいよ」と言ってあげるのが、メンタル本の役割かもしれませんね。

成瀬: おもしろい捉え方ですね。

阿部: 僕の中でも確信がある訳ではないのですが、今後メンタル本を読む時は「動かない、考えない、続けない」があるかどうかを意識して読んでみたいなと思います。

僕は、「何年後までにこれを成し遂げて、到達点はここで、キャリアを育てていく上で、これだけは実現したい!」というような具体的な何かを決めていくのが得意ではない。
会社の面談でも、具体的な目標を持つといいよとアドバイスされるけど「ぐぬぬ」と内心思う自分がいる。

一方で、「こうありたい」というイメージは猛烈にある。
それは「すこやか」でありたいという願望だ。

心身ともに健康的で、自分のやることが相手に喜んでもらえて、仕事もプライベートも、心地よい時間を、夢中になれる時間を追求していきたい。
そんな思いが自分を突き動かしている。

出典:『それ、勝手な決めつけかもよ?』阿部広太郎 著、ディスカヴァー・トゥエンティワン(p222-233)

成瀬: そういう意味では、阿部さんが発するこのメッセージって、まさにメンタル本ですね!

阿部: WHO憲章では「健康」の定義を「肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること」としています。それって結構ハードル高いよなと思いつつ、そうあることが心身ともに健康で幸せだなと僕自身気づいて、引用いただいたメッセージを書きました。

成瀬: 先ほども言いましたが、阿部さんは「待っていても、はじまらない」というアグレッシブな心意気と「今のあなたのままでいい」というやさしさの両方を兼ね備えていて、そのバランスが素晴らしいなと思います。

阿部: ビジネス書によくある富や名声を追い求める姿勢も人によっては重要だとは思いますが、そもそもの話、自らが健康じゃなければ意味がないと思うんですよね。僕の本から紹介いただいたこれらの言葉は、白黒はっきりさせることも必要だけど、自分の心のグラデーションを尊重したいという思いも込めてます。だって、生きてたらうまく割り切れないことばっかりですよね。

成瀬: 心身ともに健康でいることが一番ですよね。私はメンタル本が助けになれば、という気持ちでこの活動を始めましたが、苦しんでいる人のニーズはさまざまですから……。それぞれの読者に合わせて、もっと言えば、同じ読者でも置かれている状況によっても違うので、さまざまなレベルに合わせて本を紹介できるようになりたいなと思います。ビジネス書がハード過ぎることもあれば、メンタル本がゆる過ぎる場合もありますから。

PART5 につづく
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