著者・翻訳者メッセージ

【PART5】注目パーソン|著者 阿部広太郎さま(コピーライター)

『それ、勝手な決めつけかもよ?』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の著者、阿部広太郎さん(コピーライター)インタビュー。

5日連続でお届けしてきましたが、今回は最終回!

それ、勝手な決めつけかもよ?
阿部広太郎 著
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2021年5月発売[3作目]

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【PART5】(番外編)逆インタビュー!?

(聞き手)細貝しょう・成瀬俊昭:文[メンタル本大賞実行委員]

メンタル本大賞について

阿部: 僕の方からも伺いたいです。メンタル本大賞の創設の経緯について教えていただけませんか?今日お話を伺えることとても楽しみにしていたんです。

成瀬: あ、ありがとうございます。ごあいさつでも書いたのですが、やはり私自身がうつ病で苦しんでいたときに、本に救われたという経験が背景にあります。共感してくれた弥永細貝美橋の3名が加わり、現在4名で活動しています。

阿部: 志に賛同するみなさんが参加されたんですね。

成瀬: 私自身は、どん底のときは本を読む気力すらなくて、闘病者のブログばかり見ていました。少し持ち直してからは、心理や自己啓発を含むメンタル本を読み漁る日々を過ごしました。

阿部: しんどい時、本に救われるという感覚、わかります。

成瀬: 本に救われたのは確かなんですが、今ほどメンタルの本は発行点数が多くなかったので、書店に通いつめて、棚ごと本を買い占めるなんてことを度々していました(笑)

阿部: ええっ!?

成瀬: でも、当たりハズレが激しかったんです。良書か悪書かという意味ではなく……。こちらは「無理しないで休んでいいよ」というメッセージを求めているのに、タイトルとは違うニュアンスの内容、例えば「努力が足りない」といった感じの、ゴリゴリにスキルアップを迫るか、メンタルをハードに鍛え上げるような本にたくさん出くわしたんです。

阿部: そうなんですね。

成瀬: ハードな本を買ってしまったときの心のダメージはとても大きくて……。ビジネス書を読み慣れていた私ですらヘトヘトになるのに、本自体を読み慣れていない人がこれらの本に出会ってしまったら悲劇のなにものでもないと思いました。書店に足を運ぶどころか、「本なんて絶対読むもんか」と思ってしまう気がしたんです。これはもったいないことだなと思いました。苦しんでいる読者に寄り添ってくれる、救ってくれる本は間違いなく存在するのに……。これらをあらかじめピックアップして紹介したい(して欲しかった)という想いが背景にありますね。

細貝: 私は先ほども話しましたが、いわゆるメンタルをテーマにした本や精神科医が書いた本は怖くて読めなかったんです。プロフィールでご紹介している通り、おもに写真集などを手に取りました。旅の写真集やエッセイを読んでは「こんなに自由に生きてていいんだ!」と心が洗われる気がしました。本当につらい人は、メンタル本は手に取れない、向き合わなきゃいけないというパワーが出てこないと思います。

阿部: 読むと現実に直面してしまいそうで怖い。その気持ち、よく分かります。読まなきゃいけないのに、怖くてなかなか開けられないメールと似た感じというか。

細貝: 書店は、私にとって避難所のようなものでした。つらい時にいつも逃げ込んでいました。書店にいる人たちはみんな本に集中しているので、自分ひとりでも気持ちが楽でした。本というよりは、書店という空間に救われていたのかもしれません。

阿部: 僕もよく図書館に行っていました。母が読んでいた本を貸してくれて「本ってこんなに夢中になれるんだ」と気づいて、図書館によく行くようになりました。居場所というか、場合によっては避難所にもなる。本の世界に入れば、誰かがそこにいて寄り添ってくれるような、本が友達というような感覚がありましたね。

成瀬: 阿部さんも私たちと同じように、しんどい時に本に救われた経験をお持ちなのですね。

阿部:「メンタル本」というジャンルができることによって、コミックもある、エッセイもある、といろいろなジャンルに触れられるし、手に取るきっかけになると思います。

成瀬: コロナ渦もあり、生きづらさを感じている人が増えているせいか、メンタル本が急激に増えていると思います。個人的には、明らかに過剰だと思います。苦しんでいる人は、ただでさえ、文字を読むことを負担に感じたり、外出すらままならない人が多いのに……。新刊を出し続けても、届くべき人にメンタル本が届いていないように思うのです。私は届けるべき良書をピックアップして、何年も読み継がれるようなメンタル本の定番ラインナップを作りたいと考えています。著者も出版社も短期間で新刊をバンバン出すよりも、じっくりとロングセラーにしていく方が嬉しいはずなんです。

細貝: 私は心理カウンセラーと書店員の二足のわらじですが、これだけ新刊が出て大量に返品する状況が続いていくと、読者に限らず、書店員の仕事もつらいです。もう少し、愛を注いで、育てていくジャンルにしていきたいと常々思っています。

阿部: 心に効く本、いわゆる処方箋のような定番を育てていくという考え方、いいですね!著者にとっても嬉しいし、読者の方に届けば「書いてよかった!」と心から思えます。

成瀬&細貝: お忙しいところありがとうございました!

成瀬: 4作目も楽しみにしていますね!

細貝: 「ザ・メンタル本」でなくていいので、「これも、メンタル本かも?」と思うオススメの本があったら、ぜひ教えてください!

プロフィール

阿部広太郎(あべ・こうたろう)

1986年3月7日生まれ。埼玉県出身。
中学3年生からアメリカンフットボールをはじめ、高校・大学と計8年間続ける。

2008年、慶應義塾大学経済学部を卒業し、電通入社。
人事局に配属されるも、クリエーティブ試験を突破し、入社2年目からコピーライターとして活動を開始。「今でしょ!」が話題になった東進ハイスクールのCM「生徒への檄文」篇の制作に携わる。尾崎世界観率いるクリープハイプがフリーマガジン「R25」とコラボしてつくったテーマソング「二十九、三十」を企画。作詞家として「向井太一」「円神-エンジン-」「さくらしめじ」に詞を提供。自らの仕事を「言葉の企画」と定義し、エンタメ領域からソーシャル領域まで越境しながら取り組んでいる。パーソナリティーを務めるラジオ番組「#好きに就活 『好き』に進もう羅針盤ラジオ」はAuDee(オーディー)で配信中。

2015年から、BUKATSUDO講座「企画でメシを食っていく」を主宰。オンライン生放送学習コミュニティ「Schoo」では、2020年の「ベスト先生TOP5」にランクイン。「企画する人を世の中に増やしたい」という思いのもと、学びの場づくりに情熱を注ぐ。

公式サイト・SNS
Twitter(@KotaroA)
阿部広太郎|note
企画でメシを食っていく

著書
『それ、勝手な決めつけかもよ?』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
『コピーライターじゃなくても知っておきたい 心をつかむ超言葉術』(ダイヤモンド社)
『待っていても、はじまらない。』(弘文堂)

3作目
2作目
1作目

阿部広太郎セレクション

読んでいて心が軽くなる。あ、僕、私だけじゃないんだと思える。なんだかとっても救われた気持ちがする。これも、メンタル本かも?と思う本。【メンタル本かも本】として1冊、おすすめさせてください。

俺はその夜多くのことを学んだ
三谷幸喜 著
幻冬舎
1999年4月発売(文庫)

メッセージ

三谷幸喜さんによる恋にまつわる話です。
先回りしすぎてしまって、あれこれ考えすぎてしまうこと、あなたはありませんか?今、相手は何をしているんだろうか?今、電話をかけていいタイミングだろうか?どうだろうか?かけてみる?かけない?考えだけが膨らんでいく…
あるある!と思ったあなたにぜひ読んでもらいたいです。
文章とイラストの掛け算で、読み終わった時には、そうだよなって主人公を、そして自分を抱きしめたくなる感覚になります。

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厚生労働省|みんなのメンタルヘルスには、相談窓口や医療機関についての情報が掲載されていますのでご参考ください。