著者・翻訳者メッセージ

【PART1】著者インタビュー(平光源さま/精神科医)

2021年4月に発売された初著書『あなたが死にたいのは、死ぬほど頑張って生きているから』(サンマーク出版)の著者であり、メンタル本大賞の選考委員を務めていただいている、平光源さん(精神科医)のインタビューをお届けします!

あなたが死にたいのは、死ぬほど頑張って生きているから
平光源 著
サンマーク出版
2021年4月発売

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【PART1】平光源さんインタビュー

8回にわたってお送りするロングインタビュー!
今回はPART1をお届けします。

とてもやさしいお人柄の平光源先生。
親しみを込めて「光源さん」と呼ばせていただきます!

(上段)平光源さん
(下段:聞き手)成瀬俊昭・細貝しょう[メンタル本大賞実行委員]

― 『あなたが死にたいのは、死ぬほど頑張って生きているから』(以下「#あな生き」)を書かれたきっかけについて教えてください。

大学受験で三浪が決まって絶望していた時に、偶然、『道は開ける』(D・カーネギー 著、香山 晶 訳/創元社)という本に出合い、そのなかの素晴らしい言葉たちに本当に助けられました。

弟子ではないんですけれども、カーネギー師匠に教わって、自分がやってきたことをいつか広められたら幸せだなと。

会ってお話しできる人数には限界がありますから、自分が医者になって人を助けられるようになったら、だれかの助けになるような本を届けたいと考えていました。

道は開ける
D・カーネギー 著、香山 晶 訳

創元社
2016年1月発売(文庫版)

― 世の中には多くのメンタル本があふれていますが、「#あな生き」のようにここまで勇気と覚悟を持って書かれた本にはなかなか出会えません。

1日50人ほどの方を診察していると、だいたい日に2人くらいは「死にたい」とお話されます。
それは言い換えれば、年に約500人、20年で約1万人の方から「死にたい」と言われてきたことになります。

でも「死にたい」とおっしゃる患者さんの99%の方は、本当に死にたいのではありません。

今の苦しい状況からただ逃れたくて、人生をリセットしたいという思いを、自分が「死にたい」と誤解されてしまうのです。

本当にシンプルな思い違いなので、医師としてどうしてもこの「誤解」を解いてあげたいと思いました。

― とても大変なお仕事ですね……。

どんなに細心の注意を払っても、担当した患者さんが命を落としてしまうことはあります。
そのたびに<罪悪感>に負けそうになり、くじけそうになりますが、そこで自分が立ち止まっては、他の患者さんの治療が止まってしまいます。

だから、前を向いて、いま生きている患者さんの幸せを考えて、自分の使命を果たしたいと思います。

― 編集を担当された岸田さん(サンマーク出版)は、光源さんが患者さんにかける「死んでもいいよ」という言葉に感動して、本を出すことを決めたというエピソードをお聞きしました。

「死んじゃダメだ」という制限から、生きねばが生まれ、人は死にたくなる。
だから一度、「死ぬこと」すら制限を外してみる。

出典:『あなたが死にたいのは、死ぬほど頑張って生きているから』平光源 著/サンマーク出版

人は、時に死にたくなるくらい、つらくなってしまうものです。

ところが、それはおそらく、心のどこかで「苦しい状況のまま生き続けるのはつらい。だからこのつらさをなくしたい」と死を考えてしまうのだと思います。

― 確かに「この苦しい状況を抜け出したい」のに、「どうにもならない」ときに思いがよぎってしまうのかもしれません。

「死」=「リセット」ではありません。

あの世があって、生まれ変わりがあるなら、死はリセットになります。
ですが、もしなければ「死」はただの終わりです。

ネガティブな感覚や感情もなくなりますが、同時にポジティブな感覚や感情も感じられなくなってしまいます。

だからまずは、死なずにリセットしてほしいです。

もし何もする気力が起こらなかったら、生きているだけでも十分です。

生きている人ができることは、
生きること。生き切ること。

出典:『あなたが死にたいのは、死ぬほど頑張って生きているから』平光源 著/サンマーク出版

― やさしい言葉ですね……。

私の場合、三浪が決まってうつで苦しんでいたとき、『道は開ける』のおかげで、自分の心に光が灯りました。
「風呂に入るのも面倒くさい」という寝たきりの状態から、少しずつ心と体が動きはじめました。
そして、また受験勉強に向かうことができて、なんとか医学部に合格できました。

「#あな生き」が自分の分身となり、『道は開ける』と同じように、だれかの生きる希望となってくれたら嬉しいです。

― タイトルもインパクトがありますね。ストレートなワードを入れ込むのは勇気がいることだったのではないでしょうか。

タイトル決めはお任せしました。
私はよりストレートなネーミングを想像して書いていたのですが……。

名古屋の経営者の方とお話しているときに、「部下に読んでほしいし、この本がぴったり合うっていう方がいるんだけど、この題名だと渡しにくい」と言われました。

ネーミングの狙いは間違ってないけど、受け取った相手に「私、死ぬと思われてるのかしら?」と勘違いされそうだから渡しにくい…… と。

― 今、メンタル本はたくさん並んでいますからね。『自己肯定感の〇〇』のような題名だと、どうしても埋もれてしまいがちでしょうし、 ネーミングは悩みどころですね。

PART2 につづく
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