著者・翻訳者メッセージ

平光源さま(精神科医) 今苦しんでいる方へのメッセージ

「#あな生き」の著者であり、メンタル本大賞の選考委員を務めていただいている、平光源さま(精神科医)より、苦しんでいる方へのメッセージをいただきました。

あなたが死にたいのは、死ぬほど頑張って生きているから
平光源 著
サンマーク出版
2021年4月発売

3つの自分を生きてるから苦しい

― なぜ人は、生きづらくなって苦しくなるのでしょうか?

精神科医の仕事を20年やってきてわかったことは、「3人分の自分」を生きてしまうことが苦しくなる理由だと思います。

3つの自分

1つ目 「本当の自分」
2つ目 「他人に見せる自分」
3つ目 「人が期待する自分」

この3つの自分です。

「本当の自分」は等身大の今の自分。そして「他人に見せる自分」は理想としている自分で、「人が期待する自分」は世間体の自分です。

エネルギーは100しかないのに、3つすべての自分を生きようとすると、300のエネルギーが必要となるので苦しくなります。

一方で、33ずつに力の入れ方を分けてしまうと、どの自分にも満足できなくて嫌になってしまいます。

― どうすればいいんでしょうか?

理想としている自分を今の自分に少しずつ近づけると輪が重なってくるので、必要なエネルギーが少なくて済みます。

世間体の自分は思い切って捨ててしまってください。今の自分だけでも十分がんばっているんですし、世間体の自分をがんばったところで、周りの誰も責任を取ってくれるわけじゃないんですから、割り切ってしまっていいのではないでしょうか。

― 輪となる自分を1つにしていくイメージですね。

輪が1つに近づけば近づくほど、必要なエネルギーは100で済むようになるわけですから、生きづらさ、息苦しさは少しずつ解消されていくと思います。

どちらも正解

― つらく苦しんでいる人、藁をもすがる思いでいる人、すぐにでも変わりたいという人にどのような言葉をかけてあげられますか?

今この苦しい状況で苦しみながら置かれた場所で咲くのも、外に飛び出すのもどちらも正解だと思うんです。

「これは私の道じゃないな」とどうしても心が動くんだったら、思い切って「えい!」って飛び出して、自分の本当にやりたいことを掴みに行くってことも正解です。

苦しんでいる人は「何が正解なのか?」とずっと迷いつづけていると思うんですけど、自分の心が「これだ!」と思うことは、自然に正解になっていきますから。

迷わずに、自分が信じた道を進んでいったらいいんじゃないかと思います。

違和感を感じたり、何かがうまくいかなくなったりする時。

「正しいか正しくないか」の判断に固執せず、自分も否定せず、周りも否定せず、ただただ「違うんだなあ」とその違いを味わってください。

そうしてその場所で、エリンギと仲良くおんなじキノコさんとして、「置かれた場所で忍耐強く咲く」ことも正解。

逆に、「やっぱり私の居場所はここではない」と、いまの環境に感謝しつつ、罪悪感を感じずに、自分が一番輝ける場所を探して、自分を一番生かしてくれる運命の料亭に出会うのも正解です。

どちらが正解かではなく、どちらも正解です。自分の選んだ正解を楽しんで進んでくださいね。

出典:『あなたが死にたいのは、死ぬほど頑張って生きているから』平光源 著、サンマーク出版(p37-38)

「あなたが死にたいのは、死ぬほど頑張って生きているから」と言える理由

― 著書のタイトルにもなっている「あなたが死にたいのは、死ぬほど頑張って生きているから」とおっしゃる理由について教えてください。

「死にたくなる」ということは、「自分は大して貢献していない」「自分は何もできていない」「生きる価値がない」と感じている状況なのだと思います。

言い換えれば、「貢献したい」とか「人の役に立つことをしたい」といったことを考えずに生きている人は、「死にたい」とも「生きたい」とも思わないんです。

― なるほど。

逆説的に聞こえるかも知れませんが、極端に言えば、苦しんでいる人は生きることに対して、誰よりも一生懸命なんです。

「人の役に立つことをしたい」
「世の中に奉仕をしたい」

そこに魂を燃やして、心を燃やしているからこそ、がんばりすぎてしまい、「生きることに一生懸命」すぎるあまり、うまくいかないと「死にたい」と思ってしまうわけです。実は、誰よりも「生きたい」と思っている証拠、「生きる」ことに真摯に向き合っている証拠なんです。

― それがタイトルの「あなたが死にたいのは、死ぬほど頑張って生きているから」というメッセージにつながるのですね。

生きることはどうでもいい、死ぬことはどうでもいい、と思っている人はただただ生きているだけなんです。

「死にたいと思っている人」は、実は「誰よりも生きたいと思っている人」なんだということに気づいて、「生きる価値がない」とけっして考えずに、思いとどまって、ただ生きるだけでいいので、そこからスタートして欲しいなと思います。

平光源さんからのメッセージ・プロフィール

メッセージ

暗闇の中で苦しんだり、もがいたり、絶望している方は本当にたくさんいらっしゃると思います。その方々が少しでも僕の本で気持ちが楽になったり、心が明るくなったり、幸せを感じられるようになったら嬉しいです。

プロフィール

メンタル本大賞 選考委員
平光源(たいら・こうげん)

東北地方でクリニックを開業している開業医。
高校時代、自分の不登校によって医学部受験に失敗。
3年浪人してうつになり、ある本がきっかけでうつから回復した経験をふまえて、約20年精神科医として心のケアに当たる。
支援学校学校医、老健施設往診医、いのちの電話相談医、傾聴の会顧問など、その活動は多岐にわたる。
精神保健指定医、精神科専門医、日本医師会認定産業医。

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著書「#あな生き」

あなたが死にたいのは、死ぬほど頑張って生きているから
平光源 著
サンマーク出版
2021年4月発売
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