著者・翻訳者メッセージ

【PART4】著者インタビュー(平光源さま/精神科医)

「#あな生き」の著者であり、メンタル本大賞の選考委員を務めていただいている、平光源さん(精神科医)のインタビューを8日連続でお届けします!

あなたが死にたいのは、死ぬほど頑張って生きているから
平光源 著
サンマーク出版
2021年4月発売

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【PART4】平光源さんインタビュー

比喩を使った巧みな伝えかた

― 先ほどの2人の子どもを喪ったお母さんのお話など、光源さんはわかりやすいたとえ話を使われていて、伝えかたが巧みで親切だなと思いました。何か意識されているのでしょうか?

受験勉強をしている時に持っている参考書の内容がわからないと、自分がダメなのではなく「この参考書がダメなんだ」って思うタイプだったんです(笑)

好き嫌いが激しかったせいもあって、新しい参考書を買いまくってたんですよ。
200冊くらい……。

それをやめていれば、二浪で済んだのかも知れないんですけど(笑)

自分が納得いかないことには、納得したくないという気持ちがあるので、書くときや人に伝えるときは、相手に「なるほどな」って思ってもらえるように、常に心がけています。

― 「#あな生き」ではないのですが、個人的には動画でご紹介されていた「グリコのおまけ」のたとえ話がとても気に入っています。

昔、グリコというキャラメルにおまけがついた商品があって、どうしても<おまけ>の方が欲しくなってしまう。
人に認められたり、人に好かれたりすることって、本当は<おまけ>なんです。

多くの人は先に<おまけ>の方を求めてしまって、「どうやったら人に好かれるんだ?」とか「どうやったら認められんだ?」と考えてしまいがち。

そうすると結果的に、あまり好かれなかったり、認められなかったりという悪循環に陥ってしまう。

まずは自分で自分のことを認めることが大切。

出典:ブランニューアカデミー|平光源 インタビュー #08 『自分を生きれないのはなぜ?』 動画(1分53秒以降)をもとにメンタル本大賞実行委員会が要約

占い師になった患者さんのエピソードも観て欲しいニャン♪

制約のある中で伝える

― 「#あな生き」には、勤務医時代に1日約100人の患者さんを抱えていて、話したい患者さんに十分な時間をかけることができず、心が苦しくなっていたと明かされていますね。

初診の患者さんには十分な時間がかけられますけど、再診の患者さんには一つのテーマについて「こんな風に考えてみたらどうかな」と提案するので精一杯。

でも言い換えると、一つのテーマだったら何とか伝えることができます。

今回選考委員のお話をいただいたことがきっかけで、本格的にTwitterを始めたんですが、ツイートするときもそうですよね。
140字では多くのことは伝えられないんですけど、精神科医Tomyさんのツイートのように最低限のメッセージは伝えられます。

再診の患者さんでも、何とか伝えられるんじゃないかなって思っています。
以前の勤務医時代より、患者さんとお話する時間が取れるようになったので、開業してよかったなと思いますね。

5000円札渡されて「〇〇でも買いなさい!」

― 他に言葉や伝え方についてのエピソードはありますか?

三浪が決まって、心が完全にボキッと折れてうつ状態だったとき、たまたま叔母さんが遊びに来たんです。

「こんなときに親戚なんかに会いたくないな」と思って、避けるように二階に上がっていこうとしたら、見つかってしまったんです。

「頑張ったね」とか同情されるのも嫌だし、「何やってんの」と怒られるのも嫌だし、「あぁ、もう喋りたくないな」と思ったんですけど、叔母さんがおもむろにお財布から5000円札を出してきて言うんです。

「ほら。そんな勉強ばっかりしてると疲れるからエッチな本でも買いなさい!」

って(笑)

その時に憑き物が落ちたかのように、フッと体が楽になったんです。
神話の「天岩戸を開く」みたいな感じですかね。

虫眼鏡の実験みたいに、あまりにも「問題」に焦点を当てすぎると、熱くなって燃えてしまいます。

みんなで一生懸命関わって、関わって、腫れ物に触るように気を使うことよりも、「なんだか悩んでいるのがバカみたいだな」と思えるような「ずらす」状況を作ってあげることって、大事なんだなと思いました。

僕が本を書くときの一つのテーマとして、叔母さんにお金を渡されたときのような

「生きるって難しくないよ、気楽にいこうよ」

という、あの気持ちに読者をさせてあげられるような、そんな存在の本が書けたらいいなと思います。

PART5 につづく
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