【メンタル本大賞2021】の<特別賞>を『明るい出版業界紙』(WEBメディア)の発行元のライツ社さまに贈りし、これを記念してスペシャルインタビューを<5日連続>でお届けして参りました。今回、最終回(完結)PART5となります!
出版業界の明るいニュースを届けたい!
― 昨年は新型コロナウイルスの影響で大変でした。私たち(メンタル本大賞)を取り上げてくださった『明るい出版業界紙』でとても印象に残っている記事があるんです。
「街の書店がやってる通販サイトまとめ」(ライツ社 2020年4月8日 10:49付)
― 書店さんが休業を余儀なくされ、読者も巣ごもり生活を強いられていた状況で「普段利用している街の本屋さんで買ってあげたい」と思った方もたくさんいらっしゃったはず……。この記事は、書店さんにとっても応援したいと思っている読者にとってもやさしい情報だなと思いました!
大塚: ありがとうございます。
『明るい出版業界紙』はnoteで書いているんですが、ライツ社は出版社としてはかなり早い時期からnoteを活用しているんです。
― フォロワー数はなんと6万人超(2021年12月現在)。noteを活用し始めたきっかけは何だったのですか?
大塚: 出版社によるnote活用の先駆けは、早川書房さんだったと記憶しているのですが、ライツ社の関係者やライターさんたちから「noteいいよ」と勧められまして。
早めに始めたこともあり、おかげさまで多くの方にフォロー頂けて、とても嬉しいです。
― 最初から『明るい出版業界紙』のような内容を発信しようと考えていたのですか?
大塚: 最初は、自分たちの会社のことや新刊のこと、明石のことを発信していたんです。
でも、出版点数もそれほど多くないし、明石のこともネタが切れてしまいまして……(笑)
どうする?となったときに、自分たちの記事を書かなくてもいいんじゃないかと思ったのが『明るい出版業界紙』を始めたきっかけですね。
― ネタ切れがきっかけで出版業界のことを書くようになったのですね(笑)
大塚: 社内で雑談している中で、ネットニュースなどを見ると「出版不況」と出ているけど、出版業界紙などの媒体には
「こんな面白い書店さんがオープンしました!」
「〇〇出版は増収増益!」
みたいな明るいニュースがたくさん載っているんです。
― 確かに。
大塚: でも、出版業界紙は業界の人しか読みません。
出版業界の人は前向きな気持ちで楽しくやっているのに、ネットニュースでは「出版不況」と出ているので、どうしても一般の人たちとの間にギャップが生まれてしまう……。
そうすると、「出版業界は不況だから就職してはいけない」というようなマイナスなイメージが定着してしまいかねないなと危惧したんです。
― なるほど。だから『明るい出版業界紙』なんですね!
大塚: ライツ社は2016年創業ですが、それ以降、本気で勝負する出版社が出てきていないと感じていて、それが変だなと思っていたんです。
WEB業界では毎年面白いことをしている会社が必ず登場してくるのに、出版業界ではそれが出てこない……。
ということは、出版業界の面白いところが一般の人に届いていないんだなと思って。
だから『明るい出版業界紙』というネーミングにして、「出版業界の明るいニュースを一般の読者さんにも届けよう!」ということになったんです。
合言葉は「あなたも誰かのサンタクロース。」
書店で買って本を届けようやないか。クリスマスを諦めていたおうちに届け。書店で本を買ってサンタになってきた。|明るい出版業界紙 #note https://t.co/Vvs2HGKdXh
— ライツ社 (@writes_P) December 4, 2021
― 本を出すだけではなくて、ネットニュースでは伝わらない、出版業界の本当の「明るいニュース」を提供してくださっているのですね!
大塚: 「少しでも出版業界に貢献できれば」との想いで、続けています。
「書く力で、まっすぐに、照らす出版社」でありたい!
― 私たち(実行委員会メンバー全員)は何らかの形で出版業界・書店業界に携わった経験があります。読者ファーストであることは間違いないのですが、ライツ社さんだけでなく、他の出版社さんや書店さんの応援もできたらと考えています!
ライツ社さんが届けてくださったメンタル本大賞の記事― 『明るい出版業界紙』という素敵な媒体にメンタル本大賞を取り上げてくださって嬉しいです。本当にありがとうございました。最後に何かメッセージがあればお願いします。
大塚: メンタル本大賞は込められた想いが純粋に伝わってきて素晴らしいと思います。
最後にお伝えするとしたら、多くの出版社、著者、書店員をはじめとする、業界に携わっている皆さんが
「本という媒体の価値を信じて、手を変え、品を変えて、読者の方に “世界は生きるに値する” というメッセージを届けようとしている」
ということをこの場を借りてお伝えしたいです。
― 先ほど『紙つなげ!彼らが本の紙を造っている』の話が出ましたが、一冊の本が読者に届くまでには、数えきれないほど多くの方が携わっていますよね。
大塚: 実は今お伝えした話は、『世界は贈与でできている』(NewsPicksパブリッシング)の著者、近内悠太さんがおっしゃっていたメッセージなんです。
その想いが一人でも多くの読者に届くとうれしいですね。
― 素敵なメッセージをありがとうございました!これからもライツ社、大塚さんを応援していきたいと思います。
(写真)大塚さんとメンタル本大賞の記事を書いてくださった『明るい出版業界紙』編集長の有佐さん:右