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【メンタル本大賞2022】「体験・エピソード部門」参考コメント(平光源/精神科医)

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平光源さま(精神科医)より、【メンタル本大賞2022】「体験・エピソード部門」ノミネート作品について、参考コメントを頂きました。

【メンタル本大賞2022】
「体験・エピソード部門」参考コメント


2021選考委員MVP賞
平光源(精神科医)

「体験・エピソード部門」ノミネート作品

僕たちはもう帰りたい
さわぐちけいすけ 著
ライツ社
2019年3月発売
発達障害サバイバルガイド
借金玉 著
ダイヤモンド社
2020年7月発売
“寝る前に5分”読むだけで「不安」がスーッと消え去る本
弥永英晃 著
大和出版
2020年10月発売
もうあかんわ日記
岸田奈美 著
ライツ社
2021年5月発売
がんばらないことをがんばるって決めた。
考えるOL 著/おさつ イラスト
KADOKAWA
2021年11月発売

「体験・エピソード部門」評価結果・作品別コメント

1位 第1位(参考) もうあかんわ日記
岸田奈美 著
ライツ社
2位 第2位(参考) 発達障害サバイバルガイド
借金玉 著
ダイヤモンド社
3位 第3位(参考) “寝る前に5分”読むだけで「不安」がスーッと消え去る本
弥永英晃 著
大和出版

第1位:『もうあかんわ日記』

もうあかんわ日記
岸田奈美 著
ライツ社
2021年5月発売

評価ポイント

  • いっぱい笑っていっぱい泣ける面白くて切ない日記
  • 筆者の愛と優しさがいっぱい詰まった心があったまる文章
  • ぐいぐいと読者をひきつけ一気に読める面白くて救われる素敵な本

評価理由

父が他界し、弟はダウン症、母が車いすユーザーでコロナ禍での大手術さらには祖父の葬式と祖母の認知症まで、これでもかと「もうあかんわ」が襲ってくる筆者が、いかにひたむきに数々のタスクを乗り越えたかということをユーモアを交えて描いたエッセイです。

本当に愉快でちょっぴり悲しくて、ぐいぐいとひきつけられて、夜中の2時までに一気読みしてしまいました。
日本社会での生きづらさや社会システムの不合理をも包む筆者の愛と優しさに自然に心があたたまり、そして最後は救われる本当に面白くて切ない日記でした。

第2位:『発達障害サバイバルガイド』

発達障害サバイバルガイド
借金玉 著
ダイヤモンド社
2020年7月発売

評価ポイント

  • 超絶実践的な発達障害以外の方にも役立つライフハック
  • 生きるために必要なことが本質からかかれているのでまさに目からウロコが落ちる本
  • これでいいんだと肩の力が抜けて本当に気分が楽になる本

評価理由

以前にこの方の本は読んだことがあるのですが、建前や飾り気一切なしで自分の想いをストレートに伝える文章にとても好感をもっていました。

今回は、それが、サバイバルガイドとしてバージョンアップして発刊されました。

内容は目から鱗が落ちるライフハック満載で、発達障害の患者さんへのアドバイスだけでなく、自分の人生にも役だつものばかりでした。

例えば、料理研究家はとても恥ずかしくて言えない

Hack 32 「味の素+塩」で9割の食事はおいしくなる

出典:『発達障害サバイバルガイド』借金玉/ダイヤモンド社(p212)

など。

かといって発達障害を診ている医師がわざわざ言及することもないために、真理だけどどこにも書いていないようなことがたくさん書いてあります。

それが本当に新鮮で痛快で、辞書的な本なのにグイグイひきつけられて読み進められました。

きっと、発達障害やその2次障害のうつに苦しんでいる方にも読みやすく、役に立つ本だと思います。

「こんなんでいいんだ」と肩に力がぬけて、発達障害の方だけでなく、何かに行き詰っている生きづらいあなたの心を楽にしてくれる本だと思います。

第3位:『“寝る前に5分”読むだけで「不安」がスーッと消え去る本』

“寝る前に5分”読むだけで「不安」がスーッと消え去る本
弥永英晃 著
大和出版
2020年10月発売

評価ポイント

  • 世界初の独創的な本
  • まさに「読むクスリ」を体現した本
  • 著者の深い愛がたくさん詰まった本

評価理由

潜在意識に働きかけるように書かれた画期的で独創的な世界初の本です。
その方の表層意識に向けては書いていないので、「このような内容で不安がなくなるの」と思うかもしれませんが、この本をガイダンスに従った特別な読み方をすることで、読み終える頃には自然に不安が消えるようになっています。

「こういう本の書き方があったのか」と目からウロコのまさに「読むクスリ」を体現した本です。
また、この本を読んでいると、「少しでもこの方の不安がなくなりますように」「この方の深層意識に平安が届きますように」という著者の愛が伝わってきて、心がじんわりと暖かくなってきます。

それは、弥永先生が読んでいる方の心が少しでも楽になるように、何度も文章を書き直し言葉を吟味して選んで書いた想いが行間に残っているからだと思います。
本当に、著者の深い愛がたくさん詰まった本だと思います。

総評


順位付けは困難を極め、締め切りに間に合わないぐらいになってしまいました。

その理由は選考に際して、『もうあかんわ日記』と『発達障害サバイバルガイド』は同じカテゴリーに分類させるのかというぐらい毛並みが全く違っていたからです。
ぐいぐい一気に読めることや、悩み=笑いであることをさとらせてくれる文章がとても秀逸なので、対象は、『もうあかんわ日記』としました。

この2冊は全くコンセプトが違う本だと思います。
でも共通の言葉をあえて挙げるとしたら、「具体的で分り易くて腑にお落ちる」というところだと思います。
私もそのような文章を書きたいととても強く思いました。

選考委員プロフィール

メンタル本大賞2021 選考委員MVP賞
平光源(たいら・こうげん)

東北地方でクリニックを開業している開業医。
高校時代、自分の不登校によって医学部受験に失敗。
3年浪人してうつになり、ある本がきっかけでうつから回復した経験をふまえて、約20年精神科医として心のケアに当たる。
支援学校学校医、老健施設往診医、いのちの電話相談医、傾聴の会顧問など、その活動は多岐にわたる。
精神保健指定医、精神科専門医、日本医師会認定産業医。

メンタル本大賞2022 ノミネート作品

あなたが死にたいのは、死ぬほど頑張って生きているから
平光源 著
サンマーク出版
2021年4月発売

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