実行委員の弥永英晃が作家として手がけた絵本『おやすみ絵本 ねむりの王国のクウ』(インプレス)が6月24日に発売となります。
発売を記念して、10回にわたってお送りする、カウントダウン連載コラム!
発売まで あと3日 !!
【PART5】催眠療法と意識・無意識(潜在意識)②
意識と無意識(潜在意識)の違い
― 「意識」と「無意識」の違いについて教えていただけますか?
人の心は大きく分けて「意識」と「無意識(潜在意識)」の2つがあります。
この「潜在意識」が人の心の中にあることを発見したのが、「心理学の父」と呼ばれているジークムント・フロイト博士です。
このイラストのとおり、私たちが「意識」できる領域は10%しかなくて、90%は私たちが意識できない「潜在意識」の領域と言われています。
― 「意識」と「潜在意識」では何か行動に違いが出てくるのですか?
「意識」している状態は、自分でやっていることを実感して、理解している状態です。
例えば、料理を作ろうとしたとき、私たちは「どんな料理を作ろうかな?」と思い浮かべて、その後「どんな食材を準備しなければならないか?」、「手順はどうしようか?」と脳を使って考えます。
つまり、「脳の働き=意識」を使って考えています。
一方、クルマを運転するときに「信号は赤だからブレーキを踏む」という行動は、自分が自覚していない無意識、つまり「潜在意識」の中で行われていることです。
これは、人前で話すときに必ず左手で左のズボンのポケットを触ってしまう…… といった人から言われて初めて気づくような癖も当てはまります。
年齢によって異なるトラウマ
― 先ほどおっしゃった「無意識のトラウマ」とは何ですか?
トラウマは、幼少期(0~8歳)のときに、強烈に「潜在意識」に入り込むと言われています。
人の生命を脅かす状況だけでなく、自分自身を否定される状況、逆に無関心な状況(ネグレストなど)に置かれた場合にも、「潜在意識」に入り込んできます。
― 9歳以降のトラウマはどうなんですか?
9歳以降のトラウマは、「潜在意識」ではなく、「意識=脳の働き」として記憶を司る脳の部位、海馬に情報として保存されます。
*メンタル本大賞実行委員会の解釈による図解
90%を占める「潜在意識」の中には、幼少期のトラウマによって「思い込み(信念)」が作り出されます。
幼少期に自分自身を否定された状況では「自分は価値のないダメな人間なんだ」という思い込み、無関心な状況に置かれた状況では「愛される価値のない見捨てられた人間なんだ」という思い込みが生まれます。
PART6 につづく
『おやすみ絵本 ねむりの王国のクウ』紹介 はこちら
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