加藤隆行さま(心理カウンセラー)より、ノミネート作品の書評をお届けします!
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しんどい心にさようなら 生きやすくなる55の考え方 きい 著/ゆうきゆう 監修 KADOKAWA 2020年3月発売 |
<メンタル本大賞実行委員会より>
加藤隆行さまは、「メンタル本大賞2021」ノミネート作品『「会社行きたくない」と泣いていた僕が無敵になった理由』(小学館クリエイティブ)の著者ですが、このたび実行委員会の活動にご賛同いただき、書評を寄稿いただけることとなりました。心よりお礼申し上げます。
※加藤さまは、ノミネート作品の選考には携わりません。
書評
「疲れた心が楽になる本」を選出する【メンタル本大賞 2021】のノミネート作品から読みたいものをピックアップして感想を述べます。
【読者目線に寄り添った本】
この本は一言で言うと「読みやすさと実用性(有効性)が両立」したメンタル本です。
当初、表紙の雰囲気から、軽めの自己啓発書かなと思いましたが、読んでみるとしっかりとした心理学をベースにされている本でした。それを難しさを感じさせず、とてもわかりやすい言葉で書かれています。
精神科医ゆうきゆう先生による監修
著者さんは自分の心の苦しさと向き合った経験から心理学を学び、今はカウンセラーをされていらっしゃるそうです。だから読者さんに寄り添う視点がとても優しくて深いです。
さらにこの本は『まんがで分かる心療内科』シリーズで有名な精神科医ゆうきゆう先生が監修に入られています。だからこれだけ分かりやすく親しみやすいのに充実した内容なのだなと納得しました。
心理カウンセラーの著者自ら描くイラスト・4コマ漫画
まず目についたのは、メンタルの苦しさを大きく4つの状態に分類し、それをイラストで図解されている点です。
「完璧主義」の章では、高~いハードルを眺める女性のイラストが描かれ、その周りには「非現実的なノルマを課す」「やった「けど」できた「でも」の否定で全部ダメな気になる」などの解説がつきます。
苦しいメンタルでいる人は五里霧中にいて、自分の状況を把握することが難しい。
だからどんな対策を立てたらいいのかわからないという状態にいます。
しかしこの本にあるイラストによって、自分の心理状態を客観的に理解することができ、自分のどこをどう取り扱っていったらいいのかがわかるようになっています。
そこから、効果が期待される対処法へとページ番号がふられ、ご自身の悩みに対する適切な考え方にスムーズにたどり着くことができます。
読者目線に立ったやさしいページ構成
ページ構成が工夫がされていて、「メンタルが苦しい人は長い文章を読むのが辛い」という点もしっかりカバーされています。
さらにたどり着いた「55の考え方」では、「こうすればいい」「こう考えればいい」といったある種の押し付け感のある文章ではなく、
「いまのアナタはこうなっているよ、だからこうするとラクになるよ」
「こういう風に思えるといいね」
と言った感じで、優しさと納得感のある文章で説明してくれます。
メンタルがシンドくなってしまっている人の、読者目線に立って作られたとても優しい本だと思いました。
著者さんが寄り添ってくれるので「ひとりじゃないんだ」と、一歩踏み出せる勇気が持てると思います。最後まで伴走してくれるタヌキちゃんにも癒やされますよ。
「メンタル本大賞」ぜひ投票にご協力ください!
かとちゃんは、メンタル本大賞を応援しています(^ω^)
「メンタル本大賞」読者投票受付中!8/31まで
出典:加藤隆行さまFacebook投稿(2021年8月16日)
評者プロフィール
メンタル本大賞2021 ノミネート作品著者
加藤隆行(かとう・たかゆき)
1971年生まれ。愛知県名古屋市出身。
福井大学大学院工学研究科卒業後、SE としてNTTに入社。インターネット黎明期よりOCNなど関連サービスの企画開発に携わる。激務の中、30 歳のとき体調が激烈に悪化。3 度の休職と入退院を繰り返し、しだいに自身のココロと向き合うようになる。
2015 年に退職し、心理カウンセラーとして独立。「自分自身と仲直りして優雅に生きる」をコンセプトに、全国でカウンセリングやセミナーを開催している。
これまでの著書に『「会社行きたくない」と泣いていた僕が無敵になった理由』『「また怒ってしまった」と悔いてきた僕が無敵になった理由』(ともに小学館クリエイティブ)があり、第3弾となる今作は、過去2作で解説した理論をより具体的かつ実用的な内容に落とし込んだ“実践編”となる。
「会社行きたくない」気持ちがゆるゆるほどける本 加藤隆行 著 小学館クリエイティブ 2021年4月発売 |
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メンタル本大賞実行委員会によるインタビュー
著者の加藤隆行さん、編集者の寺澤薫さん(本作品を担当:小学館クリエイティブ)と酒井徹さん(過去2作品を担当:同)にお話をうかがいました!